今日は本を紹介します。

『「発達障害と間違われる子どもたち』(成田奈緒子、青春出版)

 

 発達障害(と診断される子どもたち)はこの13年間で10倍に急増しています。

 著者はこの現象に疑問を抱き、本を書きました。

 カギかっこ付きの「発達障害」です。

 以下、少し本書の「はじめに」からの引用です。

 

「子どものことを案ずる親御さんや先生方の気持ちを否定するつもりは、まったくありません。言動が気になる子に対して「発達障害ではないか」と早期に考え、子どもの将来を思ってなんらかの手だてを考えることは、とても大事なことです。

 でも、長年の臨床経験からお伝えすると、その前にやるべきこと、確認していただきたいことがあるのも事実なのです。

 発達障害を疑う前にやるべきことを知らなかったり、そこを見落としてしまったりすると、後々お子さんが抱える問題が大きくなることさえあります。

 「発達障害もどき」という言葉は、子どもの言動に悩んでいる親御さんからすると、少し冷たく思えるかもしれません。ただ、この概念は子どもの発達障害を考える上で欠かせないものです。(略)

 本書で提案する「発達障害もどきから抜け出す方法」は、私がこれまで多くの子どもたちを診る中で編み出した、子どもの脳を育てる基本的な方法です。私が診てきた子どもたちの中には、本書の方法で「発達障害のような症候」が消えた子がたくさんいます。……(略)」

 

 というわけで、この本では、第2章から第5章まで、具体的な「抜け出す方法」が紹介されています。

 著者の成田奈緒子さんは小児科医、医学博士とのこと。大学の教授でもあり、自ら「子育て科学アクシス」という団体を主宰しているようです。

 精神医療業界はそもそも「もどき」ばかりの世界。統失もどき、うつ病もどき、双極もどき……。

 本物の「病」だけを相手にしていては、この業界の拡大は不可能ですから、「もどき」を作る必要があったのでしょう。と同時に、「もどき」という範疇を治療対象としなければ、すでに成立しないくらい拡大してしまった世界でもあります。

 あるいは「もどき」もいずれ「本物」になるという考えがあるのかもしれません。いや、そもそも「もどき」と「本物」の見分けができない「医療」なのかもしれないです。

 

 ともかく、発達障害はいまや「流行り過ぎ」の障害です。10年間で13倍なんて、普通に考えて、あり得ない数字です。そんな短期に人間がそんなに変わるわけがない。

 でも、それらしい症状を抱える子どもはいます(実際増えてもいるのかもしれません)。その原因は、発達障害の自然増などではなく、「背後の理由」があるはずです。したがって、その理由を手当てすれば、症状も改善していくはず……本書はそうした考え方です。

 生活改善、睡眠の質、親子関係、親先生関係……。もしかしたら、ごくごく当たり前のことを見直すところから始まるのかもしれません。

 詳細は本書をお読みいただくこととして、まずは紹介まで。

 

 

 

 

 発達障害(と診断される子どもたち)はこの13年間で10倍に急増しています。

 著者はこの現象に疑問を抱き、本を書きました。

 『「発達障害」と間違われる子どもたち』

 カギかっこ付きの「発達障害」です。

 以下、少し本書の「はじめに」からの引用です。

 

「子どものことを案ずる親御さんや先生方の気持ちを否定するつもりは、まったくありません。言動が気になる子に対して「発達障害ではないか」と早期に考え、子どもの将来を思ってなんらかの手だてを考えることは、とても大事なことです。

 でも、長年の臨床経験からお伝えすると、その前にやるべきこと、確認していただきたいことがあるのも事実なのです。

 発達障害を疑う前にやるべきことを知らなかったり、そこを見落としてしまったりすると、後々お子さんが抱える問題が大きくなることさえあります。

「発達障害もどき」という言葉は、子どもの言動に悩んでいる親御さんからすると、少し冷たく思えるかもしれません。ただ、この概念は子どもの発達障害を考える上で欠かせないものです。(略)

 本書で提案する「発達障害もどきから抜け出す方法」は、私がこれまで多くの子どもたちを診る中で編み出した、子どもの脳を育てる基本的な方法です。私が診てきた子どもたちの中には、本書の方法で「発達障害のような症候」が消えた子がたくさんいます。……(略)」

 

 というわけで、この本では、第2章から第5章まで、具体的な「抜け出す方法」が紹介されています。

 著者の成田奈緒子さんは小児科医、医学博士とのこと。大学の教授でもあり、自ら「子育て科学アクシス」という団体を主宰しているようです。

 精神医療業界はそもそも「もどき」ばかりの世界。統失もどき、うつ病もどき、双極もどき……。

本物の「病」だけを相手にしていては、この業界の拡大は不可能ですから、「もどき」を作る必要があったのでしょう。と同時に、「もどき」という範疇を治療対象としなければ、すでに成立しないくらい拡大してしまった世界でもあります。

あるいは「もどき」もいずれ「本物」になるという考えがあるのかもしれません。いや、そもそも「もどき」と「本物」の見分けができない「医療」なのかもしれないです。

 

ともかく、発達障害はいまや「流行り過ぎ」の障害です。10年間で13倍なんて、普通に考えて、あり得ない数字です。そんな短期に人間がそんなに変わるわけがない。

でも、それらしい症状を抱える子どもはいます(実際増えてもいるのかもしれません)。その原因は、発達障害の自然増などではなく、「背後の理由」があるはずです。したがって、その理由を手当てすれば、症状も改善していくはず……本書はそうした考え方です。

生活改善、睡眠の質、親子関係、親先生関係……。もしかしたら、ごくごく当たり前のことを見直すところから始まるのかもしれません。

詳細は本書をお読みいただくこととして、まずは紹介まで。