あるニュース。
身体拘束の厚労省調査が頓挫 精神科病院団体が難色
精神科病院で患者の身体拘束や隔離が増えている問題を巡り、増加の原因を調べる厚生労働省研究班の調査が頓挫していることが10日分かった。病院の全国団体が難色を示し、厚労省が姿勢を後退させたためとみられる。専門家からは「拘束や隔離の妥当性を検証する当初の目的が果たされない」と懸念の声が出ている。
これは裏で日本精神科病院協会が糸を引いています。
630調査に協力しないと言い出したのは、例のこの協会の会長が「精神科医にも拳銃を」と巻頭言に書いたことをマスコミ叩かれ、その腹いせです。
これでますます精神病院は閉ざされた、闇の世界になっていくでしょう。
さらに、これを伝えるヤフーニュースのコメント。
「施設もそうだけど、拘束してはならないって言うんだったら、その代わり事故が起きても一切責任を問わないって断言してくれないと。拘束してはダメです、でも事故起こしたら病院・施設の責任は問います、場合によっては職員の責任も問いますなんて言われたら、やってられるか!ってなる。 」
世間一般には、こういう意見が大勢でしょう。
世間のみならず、精神科医療に携わる人たちの意見でもあるでしょう。
しかし、こうした意見は、目先のこと、起きている現象しか見ていないから出てくるのだと思います。
拘束をする前段階のことをまったく考慮していない。(なぜ暴れるようになったのか、その視点を持たず、単に暴れているから縛ればいいという考え方)。
なぜ拘束しなければならないような状態に陥ったのか? 拘束しなくてもやっていける看護の質は何なのか?
石郷岡病院事件が起きたのも、まさにこの点が欠落していたからです。
それをさらに助長するようなこの動き。
厚生労働省はいったい誰のためにあるのでしょう(病院協会のため? 国民のため?)
憤りを禁じ得ません。