これまでも何回も取り上げている話題ですが……

いわゆるADHDという診断で服薬している人は、その薬の効果を訴えることが多いのですが、このブログの主さんは、ご自身でコンサータを飲みながら、コンサータの危険性を訴えています。その記事を読んだときは、「ああ、やっぱりそうか」の思いを強くしました。

 

子供達へコンサータの服用を考えてる親御さんへ

 http://ameblo.jp/nadeshikofighter/entry-12196077489.html

 

コンサータは眠くなる?

さっそくこの方(なでしこさん・36歳)に連絡を取り、お話を聞くことができました。

彼女には自閉症スペクトラムとADHDを合わせ持つ息子さんがいます。息子さんが検査を受けたとき、母親のなでしこさんも受けた結果……。

息子さんと同じ診断がつきました。

なでしこさんは今年1月24日からコンサータを飲み始めました。それ以前、うつということでなでしこさんはリタリンを1年半ほど飲んでいます。リタリンで「心と身体を壊した」と言いますが、同じメチルフェニデートのコンサータ、まだ服用8ヶ月ですが、どうも体調が悪い……覚せい剤であるはずのコンサータを飲んで「眠くて眠くて仕方がない」とブログには綴られています。

それと、「脳がジーンと痺れている感じ」がする。

また、すぐに「息切れがして、「眩暈」もある。

 

飲んでいる量は、18㎎錠を1日に4回(これはコンサータの最大用量)です。服薬8ヶ月ですでに耐性がついて、効いている時間がどんどん短くなり、数時間ごとに4回、コンサータを補給して、何とか日常生活をしのいでいるといいます。

じつはなでしこさんは発達障害者支援の活動をしていて(後述)、そのメンバーさんもコンサータを飲んでいる人がいて、その人たちも「耐性がついてすぐに量が増える(増やさないと効果がない)」と言っているといいます。しかも、「飲み始めて2~3週間で薬が増えた。効果があるのは最初だけ」と。

コンサータはすぐに耐性がつく。としたら、減・断薬時には禁断症状(離脱症状)が出る、依存が形成されているということです。

なでしこさん自身の分析では、コンサータ服用時の眠気は、薬の量が多いときの副作用。しかし、だかといってコンサータを減らすと、頭が回転しない、だらっとなる……といった状態になってしまうといいます。

コンサータ18㎎×4。

これだけ飲んでいると、ご主人から見ると、とても調子よさそうに見えるそうです。集中力もあり、衝動性もかなり抑えられる。でも、本人の中では「眠くて眠くて仕方がない。薬を飲まないと日常生活がまともに過ごせなくなりました」となでしこさん。

 

子どもへのコンサータ……よくよく考えてほしい

こんな自分の体験から、なでしこさんは子どもたちのコンサータ服用に危機感をつのらせています。

「コンサータを飲んでいる子どもたちは自分の意思で飲んでいる子は少ないですよね。私のように周りから見たらすごく調子が良く見えると思うけど、本人はもしかしたら苦しんでるかもしれない。

それに、薬を飲んでいるからできる、としたら、薬をやめるだけで出来なくなるコトが増えてしまうわけです。飲んでるとき出来てたんだから、周りからの基準は飲んでたときの状態です。そしたら出来ないコトが増えたら怒られるコトが増えるだけじゃないですか。出来てたコトが出来なくなるって、どれだけ辛いコトか……。自己評価がすごく下がってしまいます。コンサータを子供に服用させるか悩んでる親御さん達へ。飲ませる前にもう一度よく考えてください」

 

実はなでしこさんの息子さんも1ヶ月間コンサータを飲んでいた時期があるそうです。

そのときの感想をなでしこさんのブログから引用します。

 

我が家の息子さんも1ヶ月ほどコンサータを服用してました。

コンサータ18㎎を1日1回。

本音は飲ませたくはないー。

それでも息子本人が生き易い方向に向く可能性に賭けて服用を始めましたが、

約1ヶ月間の服用中の息子の夕方の精神不安定状態と、服用中との変化がほんの少しで、あまり変化がないので主治医と相談のうえ、服用を中止しました。

今日は、服用中の話を本人に詳しく聞いてみました。

私「飲んだ時はどうやった?」

息子「喉が痛かった!!」

錠剤だから飲みにくかったのね。

私「飲んだ日は1日どうやった?」

息子「朝飲んで~、学校行って~、昼休み過ぎて走り回ったら、掃除の時間から変な感じがして来た!!」

私「変な感じってどんなん?」

息子「体がね~、なんかシンどなる!!」

効果が切れて来てたんやな。

私「お家帰って来たらすぐに怒ったり泣いたりしてたけどなんでかなぁ?」

息子「なんかなぁ~、すぐに腹立って来たり、出来へんコトに腹立つから泣いてしまうねん」

私「そうやなぁ~、イライラしてしまったり、落ち着かんなったり、体シンドくなるもんなぁ~」

息子「うん。ゲームは出来そうなくらいシンドかった!!」

確かにゲームだけはしとったなぁ~。

ゲームしながら上手くいかんくて、癇癪起こして大泣きしてましたなぁ。

夕方にはやっぱり情緒不安定になるんやなぁ……シンドかったなぁ……。

 

「息子は、コンサータ飲むと、頭がカッカすると言ってました。これって思えば、まあそれだけ頭が働くようになるってことで、確かに、先生からも褒められることが増えました。でも、コンサータは切れたときが怖い。すごく精神的に不安定になりますね。イライラがすごい。体も頭も動かない感じになります。でも、今学校からは飲ませてって言われているんです。担任の先生はコンサータのことを『いい子になる薬』って言ってました。そういう表現が気になります。で、私から薬はお断りして、主治医とも相談して、なしで行こうってことになってます」

コンサータは「いい子になる薬」……誰にとっての「いい子」なのかということです。

 

ストラテラの副作用

さらにストラテラについてもなでしこさんにうかがうことができました。

なでしこさんの活動メンバーの中にストラテラを飲んでいる人(大人)――ここのところ急に増えている印象があるそうです。私が電話でいろいろお話を聞きたいと伝えておいたところ、なでしこさんがメンバーさんたちにあらかじめ取材していてくれました。

それによると、ストラテラを飲むと――

「眠いけど眠れない。頭がゾワゾワする(ムズムズ足の脳バージョンとか)。頭が回転しない、イライラ、ソワソワ。やる気が出ない。無気力。ぼーっとする。だるい。軽い頭痛。軽い吐き気。過食」

 とにかく、ストラテラを飲んでいるメンバーさんの体調が悪いのが気になるとのことでした。

「ただ、飲んでいる人を見れば、外からは『落ち着いている』ように見えると思います。でも、本当は何も考えていない状態。考えることも面倒くさいほどだるい状態なんです」

 メンバーさんの一人に、うつで通院していたのに、医師からある日突然「あなたはADHDです」と言われて、ストラテラを処方された人もいるといいます。

「本人は、自分に多動はないと言って納得していないんです。それで、ストラテラを飲まない日は調子がいい……、それを主治医に言ったところ、きちんと飲まなければいけないと言われたそうです。それで、真面目にちゃんと先生を信じて薬を飲んでしまうんですよね」

 

ハピネススマイルの活動

 現在なでしこさんはコンサータの副作用を何とかしようと、減薬に向かっています。一度は試みたものの、失敗(いきなり半分の量にしてしまった)。今回は慎重に、休薬日を設けたりして、少しずつの減薬を目指しているといいます。

 また、前述のように、発達障害者支援の活動にも力を注いでいます。

発達障害当事者支援団体「ハピネススマイル」といいます。

  http://happinessmile.crayonsite.net/

「薬を飲むことでかえってつらい体験をした、こんな自分みたいなことに子どもたちにはなってほしくない」との思いから、「薬はなるべくやめようね、特に子どもにはよくないよね」というスタンスでの情報発信です。

全国展開で、地域ごとにまとまって、ラインでつながり、相談も受け付けています。

 自らの体験から子どもたちを薬から守ろうという活動はとても尊いものです。電話番号も公開されています。当事者だけでなく、家族も対象です。ぜひ一度のぞいてみて下さい。

 

 

お知らせ

・ゆうさんの会 (久しぶりに再会されることになりました!)

 日時   107日 第1金曜日 1317:30

 場所  JR新小岩駅付近

 参加費  500

 申し込み pieta2kidsあっとgmail.com (あっとを@に変えてください)

 場所の詳細は申し込まれた方に直接お伝えします。

 

・「発達障害の薬物療法についての勉強会」~in江戸川

 日時 10月17日(月)11時~15時30分

(お昼を挟みますので、各自ご持参下さい)

 定員 11名 

参加費 千円

場所 江戸川区内 ※詳細は申込み頂いた方へお知らせ致します。

申込先 ri-ri-9024あっとt.vodafone.ne.jp (あっとを@に変えて、「アクアさん」までメールでお願いします)

 講師は私(かこ)が勤めます。

 

発達障害児に処方される薬ってどんな物? 

薬を飲み続けたらどうなるの??

前回のテーマをベースに、食事療法などの話も盛込み、薬だけでなく、問題行動をどうしたら、改善できるか? など前向きに話し合いたいと思います。

 勉強会という形はとっていますが、後半は個別にお話をうかがって、みんなでディスカッションしていければと考えています。

一人で悩まず、薬について一緒に考えていきましょう。