4年間の服薬後、離脱症状に耐えながらも減薬・断薬にこぎつけたほじりっちさん(HN・41歳)から体験談が寄せられました。

 このブログをお読みいただいている人の中には、減薬中の方、離脱症状に苦しまれている方などたくさんいらっしゃると思います。そうした方たちにとっても、完全断薬をされたほじりっちさんの体験談はきっと大きな励みになるものと思います。

 現在、断薬して5ヶ月が経過しているそうです。以下、ご本人からのメールです。

「断薬して5ヶ月。

これまで、生きる活力と希望を失う程の辛さでした。人の生命にかかる事まで、自己責任になっている、と考えさせられる経験であると共に、他人任せ、他力本願で、生きてきた自らを、反省する経験となりました。

私は、不眠が理由で、次第に元気を失くし、疲れ果てていました。産業医に促されて、精神科のお世話になり問診とチェックリストで、うつと診断されました。

治療は、薬物療法で、SNRI、ベンゾジアゼピン系の精神安定剤と睡眠導入剤の三種類を処方されました。」


SNRIとベンゾを4年間

このときほじりっちさんに処方されたのは、SNRIのトレドミン(ミルナシプラン)50㎎、ベンゾジアゼピンのソラナックス(アルプラゾラム)0.8㎎、ベンゾジアゼピンのメディピース(エチゾラム)1㎎。

子供の頃、貧血のため鉄剤を服用して効果があったという経験のため、薬に何の不安もなく、服用したと言う。服用しながら仕事を続けていたが――

「すぐに眠れなくなり、眠らずとも、平気な2週間が経ちました。

その後、身体の様々な異常が、発現しました。頭、顏、腰、背中、手足および手足の指の痛み、腫れ、痺れがありました。

服薬を始めた2カ月後、心身ともに耐えられず、会社を休むことになりました。

その後、一旦落ち着きますが、3カ月クールで、心身不調となりました。この原因は、ベンゾジアゼピンの離脱だと、私は考えています。理由は、お薬手帳を見る限り、ベンゾジアゼピンが、処方されなくなった後、3カ月後に、心身不調が何度も繰り返してきたからです。少なくとも、何らかの関係は、あると思います。」

ほりじっちさんに服用歴を尋ねると、トレドミンをベースに(この薬はその後100㎎に増量され、4年間ずっと続く)、ソラナックスやメディピースが頓服に変わったり、そうかと思うとあるときはベンゾ系をまったく切ったり、その後、ベンゾ系のエバミール(ロルメタゼパム)1㎎になり、またリボトリール(クロナゼパム)1に変薬されたりしている。

医師は「症状は軽度で、たいしたことがない」と言いながらも、SNRIとベンゾ系の薬を処方し続けた。しかし、「いつまでも治るどころか、改善しているかどうかも、分からない状態」。


副作用と離脱症状

「そして、気がつくと、普通でない喉のかわき頭が絞られるような痛み便秘、排尿困難前立腺炎正体不明の腹痛眼痛腰痛肩凝りネバネバ粘液による呼吸困難頻脈全身倦怠感に、悩み続けていました。ある時など、就寝時に、食いしばり、歯を噛み割ってしまったこともあります。

これら症状を、医師に伝えても、「様子見しましょう」で、薬の増減の繰り返し。

医師への不信感が、大きくなっていた頃、かこ様をはじめとしたブログにて、離脱症状や精神医療の現状を知ることになりました。

ショックで、自暴自棄になりました。しかし、完治の可能性にかけて、自己責任で、減薬、断薬をしました。」


5ヶ月で、2種類の薬を完全断薬

ほりじっちさんは、自分で考えて、以下のような減薬方法をとった。

そのとき服用していたのは、トレドミン100㎎とリボトリール1㎎。

本人にはベンゾジアゼピンへの嫌悪感があったため、まずリボトリールの減薬から始めた。

方法は、0.25㎎ずつの減薬を2週間ごと。最後の2週間は0.25㎎を1日おきに服用。2ヶ月で断薬した。

その後、すぐに、トレドミン100㎎の減薬にとりかかる。服薬量を75mg、62.5mg、50mg、37.5mg、25mg、12.5mgと2週間ごとに減らしていき、3ヶ月で断薬。

結局、5ヶ月で2種類の薬の断薬に至った。

しかし、本人としては「少し乱暴な期間で」との思いがあると言う。

「断薬順序は正しいと思いますが、少し早すぎた、と思います。理由は 、予想以上の痛みを経験しました。私は、これまで、腸炎、胃炎及び前立腺炎くらいしか、病気の経験が、ありませんので、痛みに弱いかも知れませんが、離脱症状は、人生で最も苦痛に感じたのは、確かです」

                                 (2へつづく)