爪切り問題 | ももせ皮膚科のよもやま

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ふつうの皮膚科医です。
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↑昨日の記事です。

以前より日常診療で感じていたことで、”爪切り”に関することです。何らかの障害をお持ちだったり、ご高齢の方にとって爪切りはとても難しい。爪白癬や怪我の後などで爪が肥厚しているとさらに難易度は上がります。

爪切りは皮膚科医の仕事の一つではありますが、うまく切れないとか、自分でやりたくない、といった、自分もしくは家族が出来るにも関わらず来られる場合はとても疑問に思ってしまいます。爪切りは医療行為ではなくケアの一部であり、医療費を使ってやるものではありません。

 

爪白癬などで爪が異常に肥厚していたり、伸ばし過ぎだったりと、病的な場合の爪切りは皮膚科医の出番!と言いたいところですが、何しろ爪切りはとても時間がかかるため診療が止まってしまうのです。

 

そして、あまりお金のことは言いたくありませんが、保険点数が低すぎる。10割負担で600円、3割だと200円、2割だと120円です。なので、爪切りは自費にしているところもあります。

 

まぁ、グダグダ書きましたが、当院では保険診療で爪切りを行っています。爪が伸びていると靴下や靴が履きにくかったり、痛みが出たり、布団でひっかけて爪が剥がれたりと、生活の随所に影響が出ます。爪のケアはとても大切です。

 

爪切りが難しい場合はどうぞお越し下さい。診療状況によってお待ち頂く場合もございます。混雑する時間を避けて頂けるとありがたいです。

 

↓今回参考にした記事です。高山先生はフットケアに関してとてもご高明で熱心な皮膚科の先生です。