スキーの後にも多いです《爪下血腫》 | 文京区小石川 もものマークのクリニック 院長ブログ

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文京区春日駅最寄りの形成外科・皮膚科のクリニック。
湿潤治療、シンプルスキンケアのこと、もっと皆さんに知ってほしい♪

 

■てしまクリニック 3月の診療について

院長休診および特別休診の予定はありません。

 

また、当院は水曜及び日祝日が休診日です。

3/21(火)春分の日

は休診しておりますので、ご来院の際はご注意ください。

 

こんにちは。

もものマークのクリニック 院長てしまですニコニコ

 

昨日の午後、お休みのはずの当院スタッフが、クリニックに姿を現しました。


あれあれどうしたの?


と思ったら


「週末に、子供とスキーに行って、スキーブーツを脱いでみたら爪の色が変わってて。だんだん痛くなって靴も履けないので受診しました。」


とのこと。

見れば寒い中ビーサンで登場滝汗


その、足の親指がこんな感じ下差し



明らかに、隣の指の爪とは色が違う。


あー、これは血が溜まっていますな。

しかも、かなりしっかり溜まってそう。


どこを見ると分かるかというと

ココ下差し


この、爪の根本のところがプクッと盛り上がって、押すとプカプカと爪が浮き上がっている感触がある。

それが、液体が溜まっている証拠です指差し


本来ならば爪と皮膚がタイトにくっついているはずのところに液体が貯留して、周りの組織を圧迫している状態。

しかも、身体の中でもっとも知覚の鋭敏な場所のひとつ、『指先』ですからアセアセ


これは、痛いよね。

でも、血が爪の根元に留まっているから、爪に穴を開けさせてもらうね。


と、本人に説明して、爪に小さい穴を開けました。

穴からは、薄く血液の混じった滲出液がじゅわーと湧いてきて、青っぽく変色していた爪もピンク寄りに。



青ナイロンで作ったドレーンを留置し、吸収の良い絆創膏を当てたら処置は完了。


使ったのはこちら下差し


滲出が無くなれば、ドレーンは抜いてOKですウインク


処置直後から

「足が格段に楽です!」

と、スタッフ本人にも喜んでもらえましたニコニコ


東京在住でスキーに行く場合、よほどお好きな方でも無い限りブーツや板はレンタルという方がほとんどでしょう。そうすると、足にピッタリフィットしたスキーブーツではないことも少なく無いはず。


きつければ当然ブーツが足指を圧迫するし、ゆるければゆるいで前方荷重したときにブーツの中で足が前滑りして指が当たって結局圧迫されます。

結果、繰り返す圧迫で爪と爪の下の皮膚の間に「マメ」ができたような状態になる、それが今回のような爪下血腫です(正確には血液よりも薄い滲出液なので『水腫』というべきですが)。


骨折に比べたらマイナートラブルではあるけれど、靴も履けないとなると、日常生活には支障ありまくりでしょう。


むしろ、こんなちょっとの処置でグッと楽になるのだから、どこのクリニックでもやってあげれば良いのになあと、個人的には思っております。


全然難しい処置じゃ無いですよ、世のお医者さんがた。