●臨時休診日
●手島院長休診日
11月の臨時休診、院長休診日の予定はありません。
こんにちは。
もものマークのクリニック 院長てしまです
今日の午前中は年に一度の健診でした。
『血管見えない族』の私にとって憂鬱なのは採血検査
採血コーナーで採血担当の看護師さんから
「では腕を出してください」
と言われると、私はまず右腕を出します。
経験上、右肘の正中皮静脈からアプローチすると一番成功率が高いからです。
しかし、差し出した右の二の腕に駆血帯を巻いた看護師さんは、ほぼ100%の確率で少し静止し
「腕を下げて5回くらいグーパー
して頂けますか?」
と依頼します。
指示よりも多めの10回くらいグーパーして再び腕を出す私ですが、次に何と言われるか、予想はついています。
右腕の肘のあたりを丹念に触る看護師さん。
その眉間にはだいたい軽くシワが寄ります。
「すみませんが左も拝見していいですか?」
ああ今年もか...
この辺りから、私の頭の中の長老がムクリと起き上がり、聞こえぬ声で囁き始めました。
イメージ↓
"かまわんがね…お主にワシの血管が見えるかのう……より困難な左腕で…?
おや?
『すみません。右腕をもう一度お願いします。』
…うむ、やはりそうであろう。
よいよい。左の静脈は絶望的に見えぬからのう…なに謝ることはない。
さあ、この右肘正中に挑むがよい勇者よ!
……む、まだ他の道を探るか?
確かに右の尺側皮静脈はうっすらと青く透けて見えておる。心動かされるのも無理はない。
だが、分かるであろう?そこに血管の弾力は触れない。
穿刺をし損じると紫斑も目立ち、また神経に触れ激痛を伴う危険もある…避けるのが肝要じゃ。
そう、触れるのじゃ、右肘正中を。
その腕の脂肪層はさほど厚くない。
幸い今日は寒くもなく、冷えによる末梢血管の収縮も軽度。
食事と飲水の制限による脱水は気になるが、発汗は少ないので血液のボリュームは十分。
お主の指先に血管の弾力を感じるであろう?その感覚を信じるのじゃ。
針を持て勇者よ!より血管を感じられる翼状針を!!
刺せ!狙った血管を迷いなく!!
…違う!!!それでは浅すぎる!
そして方向をわずかに斜めに切り返すがよい!!
そこにお前の求める血管がおるのじゃ!!!
さあ!!!!”
翼状針の細い管に、暗い色をした静脈血がスーッと上がってくるのを見届けると、私の中の長老は踵を返して去ってゆきました。
”May the Force be with you…また来年…”
頭の中がうるさい。
そして今年の採血は一発クリア。ありがとう健診センターの看護師さん。
来年も長老をお供にお世話になります