脳内でささやく長老 | 文京区小石川 もものマークのクリニック 院長ブログ

文京区小石川 もものマークのクリニック 院長ブログ

文京区春日駅最寄りの形成外科・皮膚科のクリニック。
湿潤治療、シンプルスキンケアのこと、もっと皆さんに知ってほしい♪

 

■てしまクリニック 11月の診療について

臨時休診日

手島院長休診日

11月の臨時休診、院長休診日の予定はありません。

 

こんにちは。

もものマークのクリニック 院長てしまですニコニコ

 

今日の午前中は年に一度の健診でした。

『血管見えない族』の私にとって憂鬱なのは採血検査滝汗
 

採血コーナーで採血担当の看護師さんから
「では腕を出してください」
と言われると、私はまず右腕を出します。

経験上、右肘の正中皮静脈からアプローチすると一番成功率が高いからです。

 

しかし、差し出した右の二の腕に駆血帯を巻いた看護師さんは、ほぼ100%の確率で少し静止し
「腕を下げて5回くらいグーグーパーパーして頂けますか?」
と依頼します。

指示よりも多めの10回くらいグーパーして再び腕を出す私ですが、次に何と言われるか、予想はついています。

 

右腕の肘のあたりを丹念に触る看護師さん。

その眉間にはだいたい軽くシワが寄ります。


「すみませんが左も拝見していいですか?」


ああ今年もか...真顔


この辺りから、私の頭の中の長老がムクリと起き上がり、聞こえぬ声で囁き始めました。


イメージ↓

Wikipediaより


"かまわんがね…お主にワシの血管が見えるかのう……より困難な左腕で…?

おや?
『すみません。右腕をもう一度お願いします。』
 

…うむ、やはりそうであろう。

よいよい。左の静脈は絶望的に見えぬからのう…なに謝ることはない。

 

さあ、この右肘正中に挑むがよい勇者よ!


……む、まだ他の道を探るか?
確かに右の尺側皮静脈はうっすらと青く透けて見えておる。心動かされるのも無理はない。

だが、分かるであろう?そこに血管の弾力は触れない。

穿刺をし損じると紫斑も目立ち、また神経に触れ激痛を伴う危険もある…避けるのが肝要じゃ。


そう、触れるのじゃ、右肘正中を。

その腕の脂肪層はさほど厚くない。

幸い今日は寒くもなく、冷えによる末梢血管の収縮も軽度。

食事と飲水の制限による脱水は気になるが、発汗は少ないので血液のボリュームは十分。

 

お主の指先に血管の弾力を感じるであろう?その感覚を信じるのじゃ。
針を持て勇者よ!より血管を感じられる翼状針を!!



刺せ!狙った血管を迷いなく!!


…違う!!!それでは浅すぎる!

そして方向をわずかに斜めに切り返すがよい!!

そこにお前の求める血管がおるのじゃ!!!
さあ!!!!”


翼状針の細い管に、暗い色をした静脈血がスーッと上がってくるのを見届けると、私の中の長老は踵を返して去ってゆきました。


”May the Force be with you…また来年…”
 

頭の中がうるさい。


そして今年の採血は一発クリア。ありがとう健診センターの看護師さん。

 

来年も長老をお供にお世話になります泣き笑い