そのスキンケア、ホントに必要? | 文京区小石川 もものマークのクリニック 院長ブログ

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文京区春日駅最寄りの形成外科・皮膚科のクリニック。
湿潤治療、シンプルスキンケアのこと、もっと皆さんに知ってほしい♪


こんにちは。

もものマークのクリニック 院長てしまですニコニコ


うちのクリニックには『肌荒れ』に悩んで受診する女性の患者さんが少なくありません。

女性の場合はできるだけ、そのかたのスキンケアを確認するようにしているのですが、たまに
朝晩のスキンケアのステップがびっくりするほど多いかたびっくり
がいらっしゃいます。

たとえば、先日お会いした患者さんは、毎朝のスキンケアがなんと軽く10ステップ越え。

洗顔2種類、化粧水2種類、美容液2種類、乳液3種類、クリーム2種類。

もちろん朝のスキンケアの後には、下地から始まるベースメイクが4ステップほど。

夜はクレンジング2種類から始まり、朝のスキンケアに追加して保湿系美容液が2種類。

つまり洗顔料のすすぎも入れたら
基本朝晩合わせて30回以上、顔全体を撫でまわしていることになります。

その結果「どれだけ保湿しても、すぐ乾燥する。」と言って、真っ赤でカサカサなお顔を嘆いていらっしゃる。

でも、その方のお顔をよく見ると、目の周りだけは、白くて綺麗なお肌をしています。
身体の皮膚は、と確認すると、これがまた白くて綺麗。

つまり、

様々な化粧品を塗り、撫でまわしているところだけが赤くカサカサ

なのです。

目の周りは解剖学的に少しへこんでいるのと、多くの場合目には化粧品が入らないように避けて塗るのとで、額、鼻、頬、顎に比べると刺激が少なくて済むのでしょう。


化粧品は、様々な化学物質のカクテルです。たくさん使えば使うほど、そのうちのどれかが肌を刺激し、炎症を引き起こすリスクは高まるし、一つ一つの化学的刺激は軽微でも、積み重なれば負担は増えます。

また、ステップが一つ増えるごとに、肌をなでる回数は当然増えます。すなわち摩擦されます。

ちなみに、上記の患者さんには、すっぴん肌の状態を観察した上で、診療後から朝晩のスキンケアをそれぞれ4ステップまで減らしてもらい、症状に合った薬も処方しました。

スキンケアのリストラを提案した時には
「こんなに減らして大丈夫なんでしょうか…滝汗
と不安でいっぱいの表情でしたが、2週間後の受診の時点で赤みがかなり減り
「思ったより乾燥しませんでした!」
と驚くと同時に
「何が良いって、めちゃくちゃ時短されました。」
と喜びつつも苦笑されていました。
そりゃそうです、それまで手間暇かけてやっていたことをやめたら、調子が良くなっちゃったんですから。

「やめる勇気」って、結構なものだと思うので、私の提案を受け入れて、実施してくれたこの患者さんには、心からの拍手を贈りたくなりましたおねがい

この患者さんのように、良かれと思ってしているスキンケアが、明らかに肌荒れの悪化要因となっている女性に出会うたび
10代からあれ塗れ、これ塗れと女性を洗脳する美容雑誌の罪は重いなと、毎回思わずにいられません。



私はファンデーションを使わなくなって12年、化粧水と乳液を使わなくなって9年くらいで、顔全体を触る回数はおそらく1日10回以下(基本 朝:①すすぎ②ワセリン③日焼け止め 夜:①石鹸洗顔②すすぎ③VCローション④ワセリン 計7回)。


45歳という寄る年波には勝てず、さすがに10年前よりは乾燥しやすくなったかなーと思うけれど、くすみが出にくいのは、やっぱり塗らない、触らない生活が功を奏しているんじゃないかなあと思っています。


↓写真は、ノーファンデ、アプリ修正なしw


いきなり肌断食、っていうのは流石にハードル高過ぎると思いますが、まずは週末だけ、クレンジング要らずのノーファンデ生活を始めてみるのはいかがでしょう?

あと、何に効いてるか既によくわからない美容液や保湿剤を多種類に渡り使っているのであれば、それも1、2種類リストラしてみても、意外と大差は無いかもしれません。

基礎化粧品に関して言えば、やってもやらなくても変わらないなら、やらないほうが肌には良いことが、多い気がします。

シンプル万歳!
ズボラ万歳!!(笑)


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