陥入爪になったら② 「肉」をなんとかするには | 文京区小石川 もものマークのクリニック 院長ブログ

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文京区春日駅最寄りの形成外科・皮膚科のクリニック。
湿潤治療、シンプルスキンケアのこと、もっと皆さんに知ってほしい♪

 

 

こんにちは。

 

もものマークのクリニック 院長てしまですもも

 



てしまクリニックは、今日から15日まで休診。




そんな中、本日は、


夏休みらしく

湖のほとりでキャンプしているわたし音譜

(ただしリゾート系オサレキャンプではなく

ボーイスカウト 引率系)



…の、予定だったのですが



今朝になって息子体調不良につきゲロー←いやここまでヒドくは無いですが



付き添いのため自宅軟禁中です。



まあ、ある意味こっちの方が

休みっぽいっちゃ休みっぽい(笑)



てな訳でヒマなので


爪のおはなしの続きをば。




 

爪が肉に食い込んで痛くなる

「陥入爪(かんにゅうそう)」

 

になってしまったら、どうするか。

 

陥入爪の悪化要因は3つ。

 

悪化要因① 外側からの圧迫

悪化要因② 爪にかぶさる「肉」

悪化要因③ 爪の形

 

今回のテーマは

②爪にかぶさる「肉」

への対処法。

 

陥入爪の初期だと「肉」はまだそれほど腫れていません。

 

見た目の変化はあまりなく

「爪に力がかかると、ちょっと痛いかなー?」

くらい。

 

この段階で、意外に役立つのが

肉のかぶさりを物理的に抑制する

テーピング。

 

テーピング方法はいろいろありますが

ここではてしまクリニックで患者さんに教えている方法を記しておきます。

 

たとえば、足の親指のここ、赤く塗った部位に

爪が食い込んで痛い場合下矢印



 

普通につま先に力を加えると、肉が爪にかぶさり

赤いところが見えなくなります下矢印




それだけ、爪が肉に食い込んでいるわけです。


 

さて、ここのお肉のかぶさりを防ぐためにテーピングをしてみましょう。

 

まず、1本目の絆創膏を、写真のように指の長軸方向に貼り

爪の際の皮膚を足底側に引っ張り下げます下矢印




 

続いて、2本目の絆創膏を、1本目の絆創膏の上から直行するように貼り

特に痛い部分を引っ張り下げます下矢印


直行する絆創膏は、複数本になっても構いません。

 

最後に、剥がれてこないよう上から保護の絆創膏を貼ります下矢印




 

 

テーピングをした指に力を入れると…下矢印




 

テーピング前には隠れてしまっていた赤いマーキングが

ある程度見えた状態で維持されています。

 

つまり、食い込みが軽快しているということ。

 



まだ腫れる前の陥入爪なら


この方法を予防的に取り入れるだけで

痛みは軽快するので

 

積極的にテーピングを実施してもらっています。

 

 

ただし、

 

食い込んだ爪で肉が傷つき

腫れてしまうと

 

テーピングすること自体痛い

 

という患者さんもいらっしゃいます。

このような場合は、キズから細菌感染を併発してしまっていることも少なくありません。

 

腫れたお肉がかぶさり過ぎて

麻酔なしでは爪の形を確認するのも容易ではありません。

 

急ぎの場合は、

指に麻酔をして一気呵成に外科的治療なんてこともありますが

 

この指の麻酔がまた痛い。

 

なので、なかなか気軽におススメできるものでもありません。

 

 

そんな時は、まず1週間程度短期集中で抗生剤の内服と外用をしてもらい


足に加わる負担を極力避けてもらうべく

ヒマがあったら足を挙げるように指示します。

(足を下げていると、浮腫んで食い込みが強くなってしまうので)

 

前回記事のような、靴による圧迫も避けてもらいます。

 

抗生剤をダラダラ使用するのはよろしくないので

ここは、短期決戦で。

 

これだけ頑張ると、たいていの炎症は1週間前より軽快しています。

 

腫れも軽くなっていることが多いので

麻酔なしでも爪の形を確認できます。

 

幸い、爪の形がそこまで問題が無い患者さんなら

ここからテーピングを頑張ってもらうだけで済んでしまうこともあります。

 

 

さてさて、それでもやっぱり

 

「爪の形」

 

がネックとなっているときは、どうするか。

 

続きは次回ウインク

 

 

 

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