こんにちは。
もものマークのクリニック 院長てしまです
診察室に入ったとたん
びえええええええええん
と泣き出すこども。
病院あるあるです。
親御さんは、すみませんすみませんと恐縮される方が多いのですが
ぜんぜん気になりません(笑)
むしろ
まだなんにもしてないっちゅーねん!!
と突っ込んでイジってしまう私だったりする
こどもにしてみれば病院て
具合が悪いのに
ノドに棒突っ込まれたり
耳の穴いじくられたり
注射されたり(←たぶん最強)
良い思い出があった試しが無いであろう。
皮膚科や形成外科に来るこどもは基本元気ですが
傷を消毒されたり
くっついたガーゼを剥がされて
痛い思いをすれば
そりゃ、嫌われて当然です。
ただ
当院で取り入れている湿潤治療だと
その心配はほぼナッシング!!
以前紹介したこちらの患者さん
傷もふさがり
あとは親御さんが心配じゃなくなるまで
傷跡の経過を見ていきましょうねー
ということで
月1回くらいの経過観察予定になっておりました。
が
あんまりなんにも困ったことがないので
すっかり忘れていたお母さん。
ある日娘に
お母さん、わたしそろそろてしま先生のところに行きたい
と宣言され久々の受診と相成りました(爆笑)
すみません来なくて!!
とお母さんは謝ってくださいましたが
便りがないのは良い便りって言葉もありますしね
それに、お母さんがそんな風にゆったり構えられたのには理由があるかなーとも思うのです。
治ったばかりの傷跡は、まだ赤いし硬くて痛々しい(触ると実際痛かったりもする)。
これで治ったってマジか!?
と疑いたくもなります。
なので、私はできるだけ
その後の傷跡の見通しを説明するようにしています。
1ヶ月くらいは違和感が強いけれど、3ヶ月も経つと周りに馴染んできますよ
とか
深い傷だったので、3ヶ月くらいはぶつけると痛いもしれませんが、痛みの回数が徐々に減ってくるなら大丈夫
などなど。そこは状態に合わせて様々に。
見通しがつくと、患者さんの不安も減るように思います。
傷跡は残ります。以上。
↑これ、形成外科医がやりがちな説明ですけど
いくらなんでもそれだけってどうよ。
お前、プロだろ?
と言いたい。私は。
そんなこんなで
この患者さんのお母さんも
傷跡は確かにあるし、まだ馴染んだとも言い難いけど
先生にも説明されていたから
そんなものかなーと思ってのんびりしちゃって
とおっしゃっていました。
私も、それならそれで良いことだ、と嬉しく聞いていたのですが
この子が
綺麗になってるからてしま先生に見てもらう!
って言うので
…………うっ
わたし、泣いても良いですか???
そんなこと言われたら嬉しすぎるじゃないか!!!!
ありがとうね~。
習い事とかお友達と遊んだりとか
やることたくさん忙しいだろうに。
そんな泣かせる患者さんの、今の傷跡はこんな感じ
2ヶ月前に比べると赤みと固さの強い範囲が明らかに縮小しています
次は2、3ヶ月後で十分かと。
また娘さんが
行ってやっても良いかな?
と思うくらいの頃にお願いします(笑)
と話して終了しました。
そうそう
お母さんは、お子さんの写真を掲載したブログも読んでくれたそうです。
なんだかすっごく嬉しかったです!!
家族で何度も読んじゃいました。
娘も「わたしの足」って、ニコニコしながら見ていました。
それは……嬉しいのはこっちの方です。
ケガをして病院に通ったことが
嫌で、つらい記憶ではなく
自分や家族が頑張った思い出になるなら
とても、とても嬉しい。
やっててよかった、湿潤治療。