今いいこと言った? | 文京区小石川 もものマークのクリニック 院長ブログ

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文京区春日駅最寄りの形成外科・皮膚科のクリニック。
湿潤治療、シンプルスキンケアのこと、もっと皆さんに知ってほしい♪

医者として診療に当たっていると、それはそれは色々な人に会います。

開業して3年近く経つと、診察券の番号からもそれは明らかなわけで。

ちなみに只今9600番台

ひとけた~ふたけた台はカラ番にしてあるので

単純計算で9500人超の患者さんとお初にお目にかかっている訳ですね。

考えてみたら、すごいな(笑)


それはさておき


同じ治療内容を提示しても

それを「怖い」と思うか「大したことない」と思うかは

患者さんによって本当に様々です。

例として「イボ・ほくろ治療の炭酸ガスレーザー治療」を挙げてみましょうか。


「麻酔のテープや注射で痛みが出ないようにしてから
炭酸ガスレーザーという器械で盛り上がった病変を削り飛ばします。」

「治療した部位は、傷の深さや大きさにもによりますが、1~3週間でふさがります。」

「その後、赤みの目立つ時期があり、茶色っぽくシミのようになる場合もあります。」


と、まあこんな内容の説明を診察の際にいたします。

すると

「そうですか、わかりました。お願いします。」

と、実にアッサリ治療に踏み切る方もいらっしゃれば

「麻酔!麻酔が必要なんですか!?」
「今、傷って言いました?!傷が出来るんですか!」
「赤みが目立つって!ちょ、それ大丈夫なんですか?????」


と、もうすべてに恐怖を抱いて
MAXガクガクブルブル状態(((゜д゜;)))

になる方もいらっしゃる。

どっちが正しくてどっちが間違ってる、と言いたいわけではありません。

ただ、人って本当に色々だな、と思う

それだけ。


まあ、ホクロやイボのレーザーなんて、別に命に関わることでも無いので

治療したいという気持ちを、リスクに対する恐怖心が上回るのなら、ぜんぜんやらなくていいと思います

と、メチャクチャ突き放してしまう冷たいヤツです。私。
セールストークゼロ。

それでもたまに、すんごい心配性なのに、
私みたいに優しくない医者のところで治療を決めてしまう患者さんがいて
今日もそんなひとがお一方。

ご本人も
「私、心配性なんで、ごめんなさいごめんなさい。」
と、なぜか謝りながら、でも勇気を振り絞って治療のベッドに横になっている訳です。

けなげ。

そしてそんなに心配性の割に、治療が終わった途端
「他のところの治療も、今日したほうがいいかしらどうかしら。」
とか、ちょっと欲張っている。

可愛い(笑)

で、私言いました。


今日は、最初に決めた1か所にしておきましょう。
で、今後の経過を一通り体験してみましょう。

傷がどんなふうに治っていくのか
保護のためのシールがどれくらい目立つのか
日常生活にどんな差しさわりがあるのか
跡はどんな感じで、あなた自身がそれをどう感じるのか

一通り体験すれば、治療する前よりは確実にわかるはず。
次はどのタイミングで治療すれば、自分にとって都合が良いのか。
その時は私を、上手に利用してください。


経験は、財産ですから。

患者さん
「なるほど......経験は財産、ですか。」
とつぶやいて、納得(していたように見えた)。


今俺、ひょっとしていいこと言った?
(-ω☆)キラーン!!

と、プチ悦に入ったのは、ナイショです(爆)