メキシコのカンクンでキューバ行きの飛行機をキャンセル待ちしていた一週間

「女たちの島」イスラムヘーレスのあたたかな波打ち際に寝そべりながら

「このまま泳いで海を渡った方が早いんじゃないかしら」とひとり呟いていた。

世界を代表するリゾート地カンクンの海は深いウルトラマリンブルーで波も雄々しいのに比べ

キューバ側の「女達の島」は淡いエメラルドグリーンの海で波も驚くほどに穏やかだ。

この海の向こうにあるキューバはさぞ素敵な場所なのだろうと思いながら

毎日夕陽が沈むまであたたかい海を泳いだ。

「女の島」の由来は、マヤ文明の女神像が沢山発掘されたからだそうだけど

まるで羊水の中にたゆたっているような、穏やかで心地良い海と砂浜に、なんて相応しい名前だろうと思った。



キューバ気鋭のアーティスト

マペル・ポブレット(Mabel Poblet)

彼女の表現する「WHERE OCEANS MEET」を観た瞬間


あの海を、あたたかな温度を、柔らかな波の手触りを、香りや陽射しを、鮮やかに思い出した。



「今日という一日は、
この瞬間のためにあったね」
と小さく囁き合った

波の波紋が満ちる空間



まるでスキューバダイビング中に
上を見上げた瞬間のような

胎児が母親のおへそから外の世界を覗き込んだような

瞑想的で不思議な境地に佇む「Homeland」



島国日本の色彩感覚にも通ずる

青(蒼)の世界の深層性

島国の「移民」を集合的な現象として捉え、表現している、紫陽花のようなグラデーション。


折り紙でつくられた「My Autumn」シリーズでは「prayer」と名付けられた連作があった

かつて海に祈り続けた、遠い祖先に思いを馳せ

「この海を渡ってキューバに辿り着きたい」と祈った自分を懐かしく思い返した。

今は、中南米に移民した家族に、毎日無事でありますようにと祈りを捧げている。

横浜出身の当時の私にとっても、品川シーサイドに住む今の自分にとっても、

海に祈りを捧げることはきっと日々の営みの中の普遍的な行為なのだ。


この日、たまたま大きなマベパールのペンダントを身につけていて

「水と海をテーマにしたエキシビションに、なんておあつらえ向きなのかしら」と、ふと自分のペンダントから目を上げると

数秒目が合ってから、優しく微笑みを返してくださる女性が目の前にいた

マペル・ポブレットさん、ご本人だった…

まさか、夢か幻かと思い、
エレベーターホールで案内をしてくださった方に

「アーティストさん、ご在廊でした…?」と伺うと、優しい頷きが返ってきた。

今もまだ信じられないくらい、
ご本人にお目にかかる僥倖を得てしまいました。


「生があるうちに、生身のアートに触れたい」と思って人生のテーマにしていたけれど

タキシードドレス姿に身を包んだマペルさんがあの会場で一番の「生きるアート」でした。


¡Bienvenido a Japón¡(ようこそ日本へ!)


日本初個展だから、もしかして初来日かしら?

たくさんの美しい景色や心の栄養になるものをご覧になって、日本滞在を楽しんでくださいね。

今回の来日が最高の日々となりますよう、ささやかながらに祈っております。

これは、私の身に起こった奇跡と祈りのお話。







 

 

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