人より多少、髪の毛が丈夫なので、
毎日ドライヤーをかけなくても、ヘアサロンでトリートメントをしなくても、ヘアケア商品を何も使わなくても
海外で硬水シャワーと泡立たないシャンプーを使っていた頃ですら、枝毛にも切れ毛にも出会ったことがありません。
もうこれは、私が生まれ持った鎧(髪の毛)を作るための身体スキルなんだと思う。
世界一周に出る時「もう二度とこの職業には就かないように」と誓いを立てて、長年伸ばした髪をばっさりと断ち、旅に出ました。
日本を代表する、地位も名誉も法外な収入もある、世界中の誰から見ても素晴らしい職業だったけど、もう髪はいらないし戻る気もなかった。
(↑新型コロナの流行前、15cmでも寄付できた頃の写真です)
過去に何度かヘアドネーションをしていて、
今も寄付するつもりでカラーもパーマもせず長く伸ばしているけど、それにはきっかけがありました。
6歳の頃、ロングヘアが似合っていた天使のように可愛い友達が(治療のため)丸坊主を余儀なくされ、一日中教室の隅で大泣きしていた。
人にジロジロ見られるのが嫌で、そのうち登校拒否になってしまった。
中学時代に再会した彼女は、とてつもなく荒れていて、頭髪は金髪、学校内で飲酒喫煙窃盗をするような、所謂ヤンキーになっていた。
きっと、心を守るために強くならざるを得なかったんだと思う。
ハリネズミの鎧を纏ったような彼女の事を、
「6歳のあの事件までは天使だったんだよ」と言っても、同級生は誰も信じなかった。
突然髪の毛を失ってしまったショックが
人の目が怖くなってしまったことが
それからの人との関わり方が
彼女の全てを変えてしまったんだと思った。
↑なので、これはとても考えさせられる記事でした…
私達が子供だった頃、女性のスキンヘッド(坊主)や剃り込みをオシャレとしてしている人はまだまだごく稀で、せいぜいベリーショートか短くしてパーマをあてるくらいが関の山。
10年後に留学したヨーロッパでも(比較的保守的なエリアだったからか)
「女性のスキンヘッドは政治的思想のあらわれかも知れない」と言われていました。
今の日本は、原宿・表参道あたりだと結構いるんじゃないかな?
髪の毛の呪縛からようやく解き放たれた人。
なにか崇高な理由があるわけじゃない
今まで選んだ職業の全てが
まとめ髪(シニョン及び夜会巻き)が必須で
ある程度の髪の長さが必要だっただけ
生きているだけで無限に生産されるから
その副産物が誰かの鎧になるなら
使ってくれてありがとうだし
どうぞお役に立ててねと願う
1日1mm髪を伸ばすだけでも、人生の選択肢の連続。