こんにちは。
先日、私は新しくスマートフォンを変えたくなり某家電量販店へ足を運んだ。
事前にネットで興味のあるスマホを選んでおいたので後は実際に手に取って見て、グッとくる物を購入しようと思った。
某巨大家電量販店に着いて早速、お目当てのスマホがあったので眺めていたら店員が声を掛けてきた。
店員 「スマホをお探しですか?今ならこれよりお買い得なスマホがあります。」
店員は女性であったが新入社員であろうかハキハキとした感じの良い印象を受けた。
とりあえずは見せてもらおうと思い店員おススメのスマホを見せてもらったのだが、イマイチ乗り気にならないものであったので、最初のお目当てだったスマホについて聞いてみた。
しかし
店員「そちらよりよっぽど良いですって。お安くなりますし。」
バカたれか!
私は、お目当てであったスマホの性能について聞きたかったのに無理にススメてくるこの女の店員の態度に苛立ちを覚え、すぐさまその場を立ち去った。
別に安さで選んでいるわけではない。性能だ。あくまでも性能なのだ。
おそらく私の陰気臭い顔に「価格の追及」と表示されていたんだろうと考えれば尚更腹立たしい事だ。
帰り際に名刺を貰ったのだが悔しくて店のトイレの排水溝に流してやった。
これでは腹の虫が収まらないので、もう一件家電量販店へ足を運んだ。
そこにも、あのお目当てのスマホが輝かしく並んでいた。
眺めていると早速店員が話しかけて来た。
店員 「スマホをお探しですか...?こだわりとかございますか...?」
陰気臭い笑顔の冴えない中年の男性の店員に声を掛けられた。
私 「音にこだわりがあるんですが。」
店員 「これは...最新型で...○〇機能をそなえておりまして〇〇を搭載、更にこちらは...」
もっとハッキリ喋れと思ったが、彼の精一杯の努力は伝わっている。
不器用ながら笑顔はあるし、ほんとにこの人スマホが好きなんだな?と感じた。
マニアックな所まで説明してきているので少々理解に苦しんだのだが、その説明を聞き入っていると
店員 「それでは...音響聴いてみましょうか?」
ボソボソと言うと、繋がっていなかった配線をわざわざ繋いでくれたのだ!
試行錯誤しながら繋いでくれるこの中年オヤジに感動すら覚えてしまった。
店員「お待たせいました...。それではかけてみます...。」
♪♪♪~♪
これは凄い音響!
そう感じていると
店員 「これはええですね~。関心があっんですが聴く機会がなく、わたくしも今日初めて聴きましたがこれはホントええですね~。」
オヤジ店員も感動したようだが、
これに私はある事に気付いたのだ。
マニュアルでは人の心を動かすことが出来ない。
不器用な接客でも気持ちが入っていれば相手の心を動かすことが出来るんだと。
結局、この日は時間がなく購入するまでには至らなかったが、しっかりとこちら側から名刺を要求し、この中年オヤジがいる時に購入しようと思う。
鍼灸師 奥田