コロナのパンデミックの影響で3年間パリを訪れていませんでした。
9月の29日にパリでファッションショーをすることになり、久しぶりにパリの街を訪れることができました。
荷物を置いて久しぶりに街に出た時、エネルギーが染み渡ってくるのを感じました。
「あ〜.長いことこのエネルギーを求めていたのだなぁ」という感情が溢れてきて、自然と涙が溢れて来ました。
レジィーナロマンティコを始めてから、もう20年以上,毎年何度となく訪れていた場所でした。
どれほどの力をもらっていたのかを,改めて実感しました。
自分の感性が驚くほど鈍っていたことにも気がつきました。
変化する時代を感じてはいましたが,自分がどう変化していけば良いのかを,ここに来て始めて腑に落ちてわかったような気がしたのです。
自由な発想を求められていると感じてはいましたが、実感としてはっきりと感じた瞬間でした。
私は自分の物作り指針として、高揚感を大切にしてきました。
そして、時代の変化によって,高揚感の指針が大きく上がったことを感じています。
お洋服を着た時に、トキメキを感じること。
ひとつひとつのお洋服にはトキメキを感じるか?
デザイン的な部分でも、以前とは全く変わっているのです。
そして、おそらくそれはあらゆる分野でも言えることなのでしょう。
ありきたりな考え方,常識を超えたところ。
これまでの枠を踏み越えていった先に、時代の今がある。
私は至って感覚的な人間なので、それを違和感で感じます。
これはもう違う。
これはどう?これも違う。
そうやって今の自分の感覚にぴったりくるものを創り出していく。
自分の今の感性を確かめながら。
今大急ぎで感覚を研ぎ澄ませているところでもあります。
時代に合わないものは,淘汰されていくからです。
大きく大きく時代は変わりました。
キーワードは,まさに常識を超えて、枠のない考え方からの発想。
きっと生き方にも全てそれが当てはまっていくのでしょう。
それをデザインで感じている私です。
もうこれまでの考え方や常識に囚われていると、きっとどんどん時代から切り離された生き方をすることになる。
古い考え方や囚われは捨てて、自分だけのオリジナルな自由な、発想を大切に生きていく時代になったようです。