ご訪問いただきありがとうございますひらめき

 

 

かいマムと申します。

 

 

現在夫婦共働きで長男きぃまる、次男ちゅけぷん、長女あーたんの3人の子供を育てています。

 

 

このブログでは妊娠中に胎児ポッター症候群と診断された次男の物語を綴っています。

 

 

前回のお話はこちら

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こんにちは、マムです。今日はちゅけぷんが入院中に病棟で一緒だったある子のことを書こうと思います。シリーズになってしまうかもしれません。シリーズの中のシリーズ、入れ子構造ネガティブ話し長くてごめんちょ。

 

 

 

 

いつか書こうと思いつつ、いろんな複雑な思いが湧いてきて、ポッターシリーズも大分後半になってやっと書くことになりました。

 

 

 

その子に初めて出会ったのはこんな感じ。

 

 

 

(最近は下書きすらしません、ペン入れもしません。そのまま描きます。。。)

 

 

 

 

 

壁にね、なぜか窓があってさ。なんじゃらこの窓、と思ったので窓のそばのスイッチ押してみてん。したら、中のブラインドがウィーーーんって上がって。

 

 

 

 

 

こ、子供が、張り付いてる!!!!....驚き

 

 

 

 

 

いや最初ほんま子どものお化けかと思ってめっっちゃビビったってばよ...なんの心の準備もなかったから。

 

 

 

 

んでね、いつカーテン開けても、かなりの確率で張り付いてはるねん絶望

 

 

 

 

 

その子の名前は仮に"とんちゃん"と、しましょうか。

 

 

 

 

とんちゃんは病棟の中で有名人でした。何の病気で入院してるのかはわからないけど、腕には点滴をつけていることが多くて、何歳なのかもわからないけれど、幼稚園年長〜小学校低学年くらいに見えました。

 

 

(闘病している子は身体が小さいことが多いので、見た目で年齢が予想しづらいです。)

 

 

 

 

 

知的障害が少しあるようで、会話のやりとりが独特なこともまた彼の年齢を不詳にさせていました。けれど、とっても人懐っこくて、挨拶してくれる人や言葉を交わしてくれる人を誰でも「ママ!」「パパ!」と呼んでいました。

 

 

 

 

よく脱走して彼がママやパパと呼ぶ人の本当の子供が入院している病室に入って行ってしまうのでしょっちゅう檻付きのベッドに入れられていました。(コロナ以前から病棟では感染症予防のため、別室への入室は固く禁じられていました。)

 

 

 

子供を入れる、檻?凝視はてなマーク信じられないかもしれません。

 

 

 

 

 

赤ちゃんまでは柵付きベッドで、こちらは健常なベビーが家庭でもよく使うベッドの形ですから視覚的にそんなに違和感はないのですが、幼児〜小児になってくると柵すら乗り越えるので、分別のない子には檻付きのベッドというのがあるんですよ....。

 

 

 

 

 

マム、初めて見た時、その視覚的な威力の強さにかなり凹みました。カラーリングは一応パステルカラーで可愛くしてあるのですけどね...。

 

 

 

 

 

檻だけではなく、拘束具というのもあって、術後すぐの子や、身体に装具のついている子は体を大きく動かしてはいけません。付き添いがいれば気をつけてみていて、コントロールできるのですが、親のいない間、看護師がずっとついていられるわけではないので、すぐ拘束具で拘束されます。

 

 

 

 

ちゅけも朝行くと拘束具がついていて、爆怒りしてることが多かったです。

 

 

 

 

 

 

病児の親になる、ということはこういう事に耐える心の鎧を身につけるという事です。

 

 

 

 

 

 

話がずれました。しかし、この檻付きベッドに入れられてる子って実はあまりいないんです。

 

 

 

 

 

 

なぜなら入院している子供の多くが日中は家族の誰かがお世話しにきていて、脱走をマンパワーで制止できるし、檻付きベッドが必要な年齢の子は大抵話せば分かってくれることがほとんんどだからです。けれど知的障害があり、親も来ないとんちゃんはずっとこの檻付きのベッドで過ごしていました。

 

 

 

 

 

 

噂話が大好きな情報通の病棟ママ曰く、生まれた時からずっと入院してる...家に帰ったことがない、という話でした。そして、長く入院したちゅけぷんに毎日付き添ったマムもとんちゃんのお母さんをお見かけしたのはたったの一度きりでした。

 

 

 

 

 

 

 

とんちゃんは院内の散髪屋さんにも連れて行ってもらえないので、男の子なのにかなり髪が長くて、お母さんが1〜2ヶ月に一度しか来ないので、いつも着替えの洗いかえが足りません。一人親家庭の入院児などは日中ボランティアさんがきて相手をしてくれることもあるのですが、とんちゃんの着替えはこのボランティアさんが自費でこっそり院内の洗濯ブースで洗濯しているということでした。

 

 

 

 

 

 

とんちゃんは4人兄弟の下から二番目だそうです。両親もいらっしゃって、最近新築された家に引っ越したそうです。(ほんっとよく知ってるよね、病棟ママ怖すぎる驚き

 

 

 

 

 

 

他の子は家族が帰る、夕方〜夕ご飯が配膳されるまでの時間、大抵テレビカードを入れてもらってテレビを見るのですが、とんちゃんにはそういう娯楽もありません。

 

 

 

 

 

 

同じ病室で赤ちゃんが入院している人などは、赤ちゃんにはテレビは必要ないので、自分の子供のテレビをとんちゃんの方に向けてあげてテレビカードをさして行ってあげる人や、退院するときに余ったテレビカードをみんなこっそり看護師さんに渡して、とんちゃんに使ってあげて、と言っていました。(ちなみにテレビカードで洗濯機も回せます。)

 

 

 

病棟ママは言いました。

 

 

 

 

 

「とんちゃんはさ、親に捨てられたんだよ。」

 

 

 

 

続く

 

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