誇りを持っている男がいた。

その男は確かに優秀で学生の時は勉学と運動共に秀で、企業に入るとたちまち同期の中でトップになった。
しかしその優秀な男が今俺の前で潰れていた。
寝息をたてている男は会社をやめていた。
そして会社を作った。

しかし、会社はなくなった。

この男には他者に従う才はあるが自身で道を切り開く才には恵まれる事は無かった。

男に残されたのは傷つき、傷んだ誇り。

俺はただ事実を見ながら酒を飲み考えた。

俺には今を捨てるほどの誇りは持ち合わせているかどうかを。