今月読んだ本(その二) | どうでもいいこと

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アラスター・グレイ「哀れなるものたち」

アンソニー・ホロヴィッツ「ナイフをひねれば」

 

「哀れ」は上映中の話題の映画の原作。この本持ってる。こんなにインパクトのある内容なのに、何も覚えてない→読んでないw

 

母屋に行って探すとありました。構成が凝っていて、とても面白かった。1970年代グラスゴーの郷土史家が偶然見つけた一冊しかない私家本を、90年代になって作者アラスター・グレイ本人が預かって出版する(入れ子構造?)のだが、その本の内容が荒唐無稽で、1911年に亡くなっている医師アーチボルト・マッキャンドレスが妻ベラ・バクスターとの馴れ初めを書いたものだった・・・

 

マッキャンドレスの唯一の友人、父親譲りの天才外科医ゴドウィン・バクスターが、川から上がった身重の若く美しい女性の死体に、その胎児の脳を移植して生き返らせ、姪ベラとして育てる。身体は成熟した女性で脳だけ赤ん坊なので、色々な経験を積ませるために、子供達と遊ばせたり、旅行に連れ出したりすると、壊れた生成AIみたいなおかしな美女が出来上がる。

 

ある意味純粋で、性に奔放なベラは、会ったばかりのマッキャンドレスと婚約するが、結婚する前に他の男、プレイボーイのダンカン・ウェダバーンと駆け落ち。二人の旅のはちゃめちゃぶりは、打ちひしがれたウェダバーンからの手紙と、ベラ本人からの(バクスターにしか解読できない)手紙で知らされる。(書簡体小説風?)

 

結局彼女は帰ってくるのだが、自殺前ヴィクトリアだった時の、本当の夫や父親が登場して大混乱に・・・と面白おかしい話なのだが、その本にはベラ/ヴィクトリア本人の、どうしてこんな本を書いたのか理解できないという、夫の本を全否定する手紙が添えられていて、その手紙自体は真相を説明しているように取れるが、ところどころ本の内容や歴史的事実と合致しているのがじわっと来るw

 

ベラの変な言葉使いが、特に面白いんだけど、映画ではどうやって見せてくれるのか?日本語の字幕で処理できるのかしら?見たいけれど、体調的に映画館で二時間座ってるのは無理。テレビか配信待ち。。

 

 

90年代にアラスター・グレイが面白いと教えてもらい、当時はペーパーバックも安かったから、張り切って買ったんだけど、少し読んで挫折したみたいw  英語なんだもの・・・絵が独特よね。すでに亡くなられていた。

 

「ナイフ」は、<ホーソーン&ホロヴィッツ>シリーズの四作目。ホロヴィッツ自身が主人公の語り手で、書いた戯曲を散々貶した批評家が殺害され、第一容疑者にされてしまう。ホーソーンに助けを求めるのだが・・・間違いなく面白い。謎多き男ホーソーンの背景が少し分かってくる。

 

 

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ここのところ親の確定申告の手伝いをしている。大体は父が、もう清書すればいいくらいまでやってくれているが、チェックすると、間違いはある。

 

訂正して、父がPCに打ち直し、印刷して、もう出しちゃうから清書してと言われ、昨日一生懸命もう一度数字をチェックしながら提出書類に書き込むと、今朝「あると思っていた領収書が消え、ないと思っていた領収書が出てきたから、また内容を訂正しなければならない」と言われる(大汗)

 

あんなに力一杯、なるべく綺麗に、とすごい筆圧で書き上げたのに・・・orz

 

区役所に書類取りに行って書き直しだ。e-Taxも試したらしいけど、無理だってw