一月の声に歓びを刻め

2023年日本
監督:三島有紀子
脚本:三島有紀子
製作:ブーケガルニフィルム
出演:前田敦子(れいこ)、カルーセル麻紀(マキ)、哀川翔(誠役)、坂東龍汰(トト・モレッティ)、片岡礼子(美砂子)、宇野祥平(正夫)、原田龍二(龍)、松本妃代(海)、長田詩音(冴羅)、とよた真帆(真歩)ほか
配給:東京テアトル
公開:2024年2月9日
技術:カラー
時間:118分
鑑賞:テアトル新宿
映倫:G

見どころ
ーーーーーーーーーーーーー
『Red』などの三島有紀子監督が、長い間向き合ってきたある事件をモチーフに描くドラマ。箱舟をテーマに、3人の主人公たちの罪と許しのストーリーを北海道の洞爺湖、東京の八丈島、大阪の堂島を舞台にして紡ぎ出す。『葬式の名人』などの前田敦子、『カルーセル麻紀 夜は私を濡らす』などのカルーセル麻紀、『25 NIJYU-GO』などの哀川翔のほか、坂東龍汰、片岡礼子、宇野祥平、原田龍二らがキャストに名を連ねる。
ーーーーーーーーーーーーー

あらすじ
ーーーーーーーーーーーーー
ある年の正月の北海道・洞爺湖。かつて次女のれいこを亡くし、一人で暮らすマキ(カルーセル麻紀)の家に家族が集まるが、長女の美砂子(片岡礼子)はマキに対して複雑な感情を抱いていた。東京・八丈島。かつて交通事故で妻を亡くした牛飼いの誠(哀川翔)の娘・海(松本妃代)が、妊娠して5年ぶりに帰省する。大阪・堂島。れいこ(前田敦子)は数日前まで連絡を取り合っていた元恋人の葬儀のために故郷を訪れ、そこで橋から飛び降り自殺しようとしていた女性に出くわす。
(シネマトゥデイより)
ーーーーーーーーーーーーー

要素
アクション  :★★☆☆☆
アドベンチャー:★★★★☆
SF     :☆☆☆☆☆
コメディ   :☆☆☆☆☆
ホラー    :★★★★☆
クライム   :★★★★☆
ファンタジー :★☆☆☆☆
バイオレンス :★★★★★
ロマンス   :☆☆☆☆☆
メッセージ  :★★★★★
赦し     :★★★★★★★★★★

インプレッション
物語:★★★★☆
配役:★★★★☆
演出:★★★★★
映像:★★★★★
音楽:★★★☆☆
現実:★★★★★
劇場:★★★★★

メモ
・見終わったあと重たい気持ちになった。これが女性や、娘を持つ親なら何倍もダメージが襲ってきそう。
・徹底的に説明を省いた作品で、邦画にしてはかなり尖った作りになっている印象。全編通して水が印象的なのはもちろんだけど最後には「白」が強烈に心に焼きつく。特に3パート目のモノクロからラストのカラーに切り替わる部分で目に飛び込んでくる鮮やかな白。様々な光を混ぜていくと最後は白になる様に、様々な感情の混ざり合った中にいる自分という存在を感じた。
・前田敦子の3パート目が特に良くて、ここだけ取り出しての長編作品でも良かったかも知れないと思ったほど。性の対象となるのは女性側の自覚のなさなのか…という悲痛な思いが作品から伝わってきた。