5位

イニシェリン島の精霊
2022年イギリス/アメリカ/アイルランド
英題:THE BANSHEES OF INISHERIN
監督:マーティン・マクドナー
脚本:マーティン・マクドナー
製作:グレアム・ブロードベント、ピーター・チャーニン、マーティン・マクドナー
出演:コリン・ファレル、ブレンダン・グリーソン、ケリー・コンドン、バリー・コーガンほか
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
公開:2023年1月27日
技術:カラー
時間:114分
鑑賞:TOHOシネマズ上大岡/スクリーン2/字幕
映倫:PG12
配信:Disney+、Amazon prime、Apple TV

あらすじ
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本土が内戦に揺れる1923年、アイルランドの孤島・イニシェリン島。島民全員が知り合いである平和な島で、パードリック(コリン・ファレル)は長年の友人であるはずのコルム(ブレンダン・グリーソン)から突然絶縁されてしまう。理由も分からず動揺を隠せないパードリックは、妹のシボーンや隣人ドミニクの助けも借りて何とかしようとするも、コルムから「これ以上自分に関わると自分の指を切り落とす」と言い渡される。やがて島には、死を知らせると伝承される精霊が降り立つ。
(シネマトゥデイより)
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良い歳をしたオッサン二人が絶交をするという「こどもか!」というコメディから始まり、事態はどんどん思いもよらない方向に進んでいく作品。

『スリー・ビルボード』もそうだったけど、マーティン・マクドナー作品は5分先に何が起こるのかが全く分からないところが本当に魅力的です。

話の方向を無理矢理、力づくで変えるのではなく、あくまで自然にやってのけるので、この先どこに連れて行かれるのかが分からないところがワクワクするポイントです。

もちろん、そこで起こる事は大抵が最悪の出来事なんですけど(笑)

2人の男性のちょっとした違いから生まれた諍いがどんどんエスカレートし続ける結果、2人が耳にするのは内線の戦闘の音。

内戦の意味の無さをセリフやナレーションで説明しないで物語の揉め事に喩えてたんだとラストで分かった瞬間に、上手いなぁ〜と思いました。

よくよく考えるとこの2人はこの時の社会状況によっては喧嘩に発展していなかったのでは?と思ってしまったり。

内戦のきな臭さが知らず知らずのうちに彼らの心を蝕んでいたら…なんて事を考えたりもしました。

あと、あまり見た事の無いアイルランドの孤島の景色やパブの様子が見られたのが貴重で、それだけでも見た価値の高い作品でした。

この作品を見たときには年間ベスト1間違いなし!と思ったくらい前半の作品の中では強烈な印象を受けた作品でしたけど、まさかこの後どんどんと更新される嬉しい事態となりました^ ^

予告編