日曜の13:00ちょうどに呼び鈴がなったので玄関に行くと、長髪を後で縛った紺色のスーツを着た女性が立っていた。
「セールスなら他を当たってくれないかな?今、パスタをゆでるところなんだ」
僕は断ろうとした。
実際、パスタをゆでるのにはそれなりの集中力がいる。
更に今日は高気圧が張り出している。
湯加減にも最大の集中力が必要とされる日だ。
そんな訳で僕は急いでいた。
そんな事を知る由もない彼女は、ゆっくりとした口調で僕に言った。
「いえ、お時間は取らせませんわ。私たちは今メキシカン・モンゴメリーの継続性についての調査を行っているんですの」
メキシカン・モンゴメリー。
「ちょっと待っててくれないかな」
僕はそういうとキッチンに戻り火を止め彼女の元に戻った。
「パスタはいいのかしら?」彼女は僕に訊く。
「パスタなんてどうでもいいんだ、それより詳しく話を聞きたいな」
僕は彼女を部屋に招き入れる。
そう、僕はメキシカン・モンゴメリーに関しては一家言を持っているのだ。
