小説「壁」第十四話 | 森本オレオの落書き帳

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関係あるのはやっぱり僕なんだろう。

土をかけている僕でないとすれば、それを見ている僕か、現実の僕だ。

可能性が高いのは前者だろう。
女は夢で僕に訴えている。

ただ、現実でのアプローチは少ないとはいえ、まったくないとは言い切れない。

現に夢を見る前に女を見かけている。

待てよ。

前者なら最初から夢に出てくればいいじゃないか。

なのにまず現実でアプローチしてきた。

ということは本当に訴えているのは後者なんだろうか。

どちらにせよ、百パーセントそうだとは言い切れない。

とりあえずこの問題は横に置いておくことにした。

忘れないために、それをさっきの箇条書きの下に書き、その下に線を引いた。

僕は頭を切り換えるために水を二杯飲んだ。

三杯目を飲もうと蛇口に手をかけたとき、僕はふと思った。

夢は毎回同じだ。

多少の変化はあるが、流れは変わらない。

もしかしたら、その中に気づいてほしいことがあるのかもしれない。

僕は紙に夢の流れを書き、共通する場面、物、人物、行為を書き、その右に正の字を書いていった。

そして三つとも印がついたものを、必ず出てくるものとして、さらにまとめた。

場面としては神社、部屋、壁。

物ではスコップ、匂い、賽銭箱。

人物では僕、女。

行為では追う、窓を開ける、壁に入る。

そして人物を除いて、場面と物、場面と行為にまとめた。

場面と物では、神社はスコップと賽銭箱。
部屋はスコップと匂い。

場面と行為では、部屋は追う、窓を開ける、壁に入る。
神社は追う。

部屋に行為がすべて当てはまっているので、神社を可能性から外し、部屋に重点を置くことにした。

そもそもの始まりは僕の部屋なのだ。
そう考えていいだろう。

となると部屋に関するキーワードは匂い、壁、スコップ、追う、窓を開ける、壁に入る。

すると玄関のほうで、ごんごんと音がした。