オーダー木製小物のご依頼で温泉懐石宿のルームキーホルダーを製作いたしました。岐阜県下呂温泉 懐石宿 水鳳園さんからいただいたご注文。
ご相談を受けてから約3ヶ月、大変お待たせしました。
最初に現行で使っていらっしゃるキーホルダーの画像をいただきご相談いただきました。楕円形が2つにわかれ磁石でくっつくものを使われていました。
今回色々検討した結果、三角2つで四角になる磁石でくっつくキーホルダーに金属を埋め込む仕様となり出来たのがこちらです。
部屋のタイプによって樹種、金属を組み合わせ全部で4パターン。こちらはウォールナット+桜、金属は上が真鍮荒らし、下が真鍮銀メッキです。
文字はレーザー加工、オイルフィニッシュ
革紐で真鍮キーリングを結びつけました。
続いて後ろに回転させながら撮りましたので
ご覧ください。
製作の様子です。
三角の物に金属を仕込むのは初めてでした。
それが数々の問題を生み、納得出来るクオリティに仕上げるために試行錯誤いたしました。
磁石を埋め込むために穴を開けているところです。
まっすぐ入れるため治具(工作物の加工を容易にするために、固定、制御をするための道具)を作って作業しています。
磁石を埋め込んでいます。
まず、試作をしました。
問題の1つになったのは穴の位置です。
革紐を通すための穴です。位置がここ。
しかし、埋め込む金属の穴はセンターですので
ズレが生じます。
重ねてみるとほんのわずかしか穴が重なりません。
これでは革紐は通りません。
そこで、店主考えました。
金属の裏をざぐることを。
重ねてみるとなんとか行けそうです。
金属裏のざぐり部分をサンドペーパーで磨きます。
続いて問題になったのは、金属の埋め込みの密着。
叩いて埋め込むのですが、少し隙間が空いてしまうことがあります。
これをプレスで密着させようとするのですが…
三角形の形ゆえ、プレスしても矢印方向に逃げて行きます。
こうなると2人がかりで押さえ、なんとか。
これはボツにせざるを得ません。
作り直しです。
最後に革紐をつけます。金属裏にざぐりを入れましたが、穴がまっすぐでないので入れにくいものもありました。
途中、何度かお客様からはいつ頃納品になるかお尋ねいただきました。
その際お返事したのは、
『三角の物に金属を仕込むのは初めてで
穴の位置や磁石の大きさ等思考錯誤しております。
何とか出来ると思いますがもう少し時間がかかりそうです。
やっつけるのであればそれなりに出来るのですが
きちんとした物で長くお使い頂きたいので
納得いくように作りたいと思います。』
すると
『期待してお待ちしています。よろしくお願い致します。』
といただき、
その後無事納品出来ました。
作り慣れているものであれば納期もほぼ読めるのですが、今回のように初めて作るものは問題が生じることも多く、お時間いただきます。
こちらのスタンスもご理解いただいた上でご注文いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
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