黄金の追っかけ道を貫いて、
劇団のお手伝いさんにスカウトされた時の話。
初日が終わった劇場のロビー。
・・・
紅潮したお客さんがロビーに出ていらっしゃった。
いい顔だったので、舞台は成功だったんだなって思った。
制作さんの指示で、ささっとグッズの宣伝と、サイン会の整列。
主役がサイン会に参加したのでロビーは大盛況。
お客さまも協力してくださって、整列は問題なし。
追っかけ友だちが来てたけど、笑顔で目配せを交わしただけ。
そういうところが、さすが黄金の追っかけ道仲間だなって思う。
何をするタイミングか分かってるね。
っていうか、あんたパンフレットにちゃっかりサインもらってるやん!
いいなぁ。
、、、でもね、なんかね、
その瞬間、私は、もうそっち側じゃないんだな、って思った。
距離感が変わったというか、近いけど遠いみたいな。
近い分、むしろ、サインとか言いにくい立場になっちゃったよ。
立場が上とか下とかそういうんじゃなくて、
ただ、違っちゃった、みたいな感じ。
カンパニー寄りの立場で動く責任感?
そんなこと考えながらグッズ販売とサイン整列している間に、
気づけば、最後のお客さまがお帰りになって、
ロビーはスタッフだけに。
ぼーっとするヒマもなく、グッズの売上を数えて今日の片付け。
裏に回ってケータリングを整理。
楽屋からゴミを出します。
明日もまたお世話になる劇場ですからキレイにします。
お客さんで劇場に来るのと、劇団のスタッフで来るのとで、
こんなに気持ちが変わるなんて、思いもしなかったなぁ。
黄金の追っかけ道が、こんな道に続いてるなんて、
ほんとうに不思議だし、なんていうかワクワク体験だなって思います。