ひとつひとつ

今日もひとつ
お別れが終わった。


引越しはもう何回目だろう。
確か、記憶が正しければ13回目。


引越しってこんなに寂しいものだったっけ。


今はただ
引越し先で待っていていてくれる人達を
思うことだけで心を支えている。


7年間の東北生活は
さっぱりこの土地を去るには少し長すぎた。

0歳だった下の子はもう小学2年生。
物心つかず幼稚園を3度転園した上の子は、
再び小学校で転校を迎える。


私には
数えきれないほどの出会いがあった。

心はまだ東北にあるようだ。


今はまだ
心だけ東北に置いてくるようで
正直つらい。


まだ何もできていない引越し準備で
少しは気持ちが紛れるかな。

楽しみに待っていてくれる人達が
唯一の救いになるかな。


引越しのたびにワクワクしていた昔の自分は
きっと若かったんだと思う。


引き返せない現実に向き合わなければいけない。
別れをこれからも何度も乗り越えていかなければならない。

歳を取るって、そういうことなのかな。