【曲目】
1-4) メンデルスゾーン:交響曲第4番イ長調Op.90『イタリア』(1834年改訂版)
シューベルト:
5) イタリア風序曲ニ長調D590
6) イタリア風序曲ハ長調D591
モーツァルト:
7) 歌劇『ポントの王ミトリダーテ』K.87(74a):序曲
8) 歌劇『アルバのアスカニオ』K.111:序曲
9) 歌劇『ルーチョ・シッラ』K.135:序曲
【演奏】
リッカルド・シャイー(指揮)
ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団
【録音】
2021年6月1-6日
ミラノ、スカラ座
独墺系作曲者のイタリアに縁のある曲で纏めたアルバム。
シャイーは、ゲヴァントハウスのシューマンの交響曲全集でもマーラー版を使っていたけど、今回もメンデルスゾーンのイタリア交響曲は、一般的ではない1834年の改訂版を使用する拘りが。
改訂版の簡単な説明をすると、今一般的に演奏されているのが、初版。メンデルスゾーンは初演後、初版に不満があったらしく、大幅な改定を1834年に行ったが、改定をしたのは第二楽章~第四楽章まで。第一楽章も改定する予定だったが、結局改定することもなく、そのまま放置され、メンデルスゾーンは亡くなり、死後出版されたのは初版で、改訂版はコーノルトやクーパーにより1992年に出版され、ガーディナーなどこの版でも録音しているが、未だに認知度が低いのは、初版の方がストレートで聴きやすいのと改訂版は途中放棄されたのもあるのか、中途半端な感じもするのもあると思います。
但し、今回のシャイーの演奏は、改訂版のイマイチ感がなく、スピード感あり、ストレートに演奏してるので、意外と違和感なく聴けたので、今後は改訂版使用した演奏も増える可能性があることを感じさせます。
シューベルトの2曲は、ロッシーニを意識して作曲されたものですが、1番は大ハ長調の交響曲を彷彿させたりなかなか聴き応えあります。
モーツァルトの3曲は、モーツァルトがまだ10代の作品。
しかし、天才とは凄いもの。
この当時流行ったイタリア様式を完全に自分のものにしている早熟さに感嘆❣️
ベッドに横になりながら(若干ウトウトしながら)シャイーとスカラ座フィルの快演を楽しませてもらいました。