ベルク
管弦楽のための3つの小品op.6
Ⅰ 前奏曲
Ⅱ 輪舞
Ⅲ 行進曲
マーラー
交響曲第7番ホ短調「夜の歌」
指揮:ジョナサン・ノット
コンサートマスター:水谷 晃
先月、台風の影響でノット東響のミューザ川崎名曲全集を諦めたこともあり、今回はリベンジ!!
ウィーン世紀末の退廃感バリバリのプログラム。
前半、ベルクの管弦楽のための3つの小品。
小品と言いながら編成は、後半のマーラーよりちょっと大きい!!
新ウィーン学派は、正直何度聴いてもよく分からない!!
感動を求めると言うよりは、大管弦楽による音のパレットを楽しむと言うのか、分かる人には分かるんだろうな…きっと。
しかし、今日はよく分からないながらも大管弦楽でありながら室内楽的な響きのベルクの書法がノットさんの明快な指揮で何となく分かるみたいな感じで聴くことができて良かったヾ(๑╹◡╹)ノ"
第3曲「行進曲」の後半のハンマーも大迫力!!
マーラーの6番より盛大に鳴っていた!!
後半、マーラーの7番!!
これはノット東響の実力が遺憾無く発揮された素晴らしい演奏🎵
木さんの凡庸な耳ではミスは殆どなかったような。
圧倒的演奏!!
ベルクと同じようにノットさんの指揮はここでも明快。
7番あたりは、クレンペラーや晩年のマゼール(面白いことにどちらもオケは、フィルハーモニア管弦楽団)のような魑魅魍魎感バリバリの演奏の方が木さん的には好みだけど、ノットさんのような明快なアプローチも悪くない。
第一楽章後半や二つのNachtmusikなど濃厚な表現もあり。
ミューザの特性もあるのかオケの細かな動きもハッキリ・クッキリ!!
7番の交響曲の問題はそこまでの楽章と違って取って付けたような脳天気なフィナーレ。
クレンペラーやマゼールは、フィナーレを遅く演奏することで、脳天気さを回避してるけど、ノット東響はアグレッシブ!!
ガンガンにオケを鳴らしまくり豪快に突き進む感じ。
爽快感バリバリ!!
気持ちの良いフィナーレ!!
さてこれだけべた褒めしながら、最後に感動は全くしなかった…先週聴いたコバケン先生の方が感動はあった…上手いなと思う反面そこに耳を取られ感動が疎かになるのはパーヴォN響と似ているかも。
でも大音響に身を任せることが出来て大満足!!
これはこれで良し(*・ᴗ・*)وヨシ!
ノット東響の最高レベルの実力を存分に堪能することができました🎵
オケが舞台を去った後も拍手は鳴り止まず、一般参加あり。
7番は過去、
ジンマンN響の悪夢(解釈でなく演奏の下手さ)
ハーディングNJPと聴いたけど、
今日のノット東響は完璧さではピカイチ!!
感動ではハーディングNJPの勝ちかな。
ジンマンN響はもってのほか!!
本日の東響、16-16-12-10-8の対向配置。
管は4管…打楽器多数。
第2楽章のカウベルは舞台裏。
録音用のマイクはなかったような。
ノットさんは、過去にマーラーの交響曲全集をバンベルク響と録音しているからかしら。
素晴らしい演奏だっただけに後日CDでも聴いてみたかったなぁ♬︎♡
【DATA】
2019.11.17(SUN)
14:00
ミューザ川崎シンフォニーホール
【余談】
本日はブロムシュテットN響の定期と被ったのもあるのか、ミューザにはかなり空席あり。
正直、ブロムシュテットも聴きたかったなぁ。
昨夜のFMでの生放送で聴いたブラームスの3番は名演だった!!
しかも定期ではあり得ないオケのアンコールあり。
(ブラームスの第3番から第3楽章…これがまた泣けた)
【余談の余談】
プログラムに「夜の歌」と記載されているけど、マーラー自身はこのタイトルで呼んだことは一度もなく、欧米では普通に交響曲第7番ホ短調としか呼ばず、「夜の歌」とあだ名を付けるのは日本だけのことらしい。
まぁベートーヴェンの交響曲第5番「運命」と同じくあだ名あった方が売れるみたいな…そんな感じでレコード会社が勝手に付けたみたいです。