楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」から第1幕前奏曲
モーツァルト
フルート協奏曲第1番ト長調K.313(285c)*
チャイコフスキー
交響曲第6番ロ短調op.74「悲愴」
指揮:ダン・エッティンガー(東京フィルハーモニー交響楽団 桂冠指揮者)
フルート:高木綾子*
コンサートマスター:三浦章宏
【感想】
東京フィルをピット以外で聴くのは、かなり久しぶり。
オーチャードの音響があまり好きでないので、オーチャードをベースに定期を開催する東京フィルは、どうしても敬遠がち。
数年ぶりにコンサートスタイルで聴く東京フィルは、どうなんだろう??
しかも指揮者は、ダンエツくん(。-∀-)にや♡
ダンエツくんが古巣を振るとなれば余計にね🎵
さて、家に居ても暑いだけなので、今日は気合い入れて早起きして、公開リハから見学。
因みにフェスタサマーミューザも2年ぶり。
本番直前の公開リハなので、細部の仕上げが中心。
悲愴は、同コンビが金曜に演奏しているので、細かい修正を中心にあとはサラッと流した感じ。
ワーグナー(リハ前半)と高木さんをソリストに迎えたモーツァルト(リハ後半)に時間をかけ、かなり細かい指示がダンエツくんから飛び、オケもそれに応え、音が変わって来るのが素人耳にもわかり面白かった(╹◡╹)
それにしてもダンエツくんさすが歌手(ピアニストでもあり、マルチな音楽家)だけあって、声は通るし美声だわ。
本番
ワーグナーは、今年3度目のマイスタージンガー。
好きな曲だけに何度聴いても飽きない(笑)
ダンエツくんのマイスタージンガーは、出たしから勇壮な響きに心もワクワク(っ ॑꒳ ॑c)ワクワク
テンポは、若干遅め。
しかし、イキイキとしているので、遅さはあまり感じず、重厚ながら躍動感溢れる演奏。
リハでミューザの音響を考慮して、ティンパニのバチを変え固めな響きにしたのも正解!!
オペラの指揮にも精通しているだけのことはあり、立派なマイスタージンガーでした。
モーツァルトのフルート協奏曲では、ソリストに高木綾子さんを迎えての演奏。
高木さんのフルートは、透明感溢れた音色で、早い楽章では華麗なテクニックがひかり、緩徐楽章では気品ある響きを醸し出していました。
それはまるでミューザにミューズが舞い降りたかのよう🎵
素敵なフルートでしたヾ(๑╹◡╹)ノ"
アンコールのドビュッシーも神秘的。
何年か前に高木綾子さんがN響にゲストで呼ばれ春の祭典でアルトフルートを吹いていたことをふと思い出す演奏でした🎵
ダンエツくんは、モーツァルトでも細かい表情付けをして、かなり拘った伴奏だったと思います🎵
後半、チャイコの悲愴は、感情移入型(コバケンやレニーみたいな)タイプでなく、どちらかと言えば辛口。
辛口と言ってもサラッとはでなく、緩急の幅が広くかなりドラマチック!!
ある意味やりたい放題(笑)
まるでマーラーを聴いてるような感があり、音響の起伏が激しかった!!
第三楽章の終わりでは思わずパラパラと拍手あり。
(アメリカなら大喝采)
フィナーレの慟哭感は壮絶。
マーラー以上かも。
終結部のコントラバスが消えゆく箇所の深い深い響きは、本当に凄かった。
ダンエツくんは、全体的に音の区切り方にかなり拘っており、その拘りを感じさせる演奏🎵
テンポは、50分欠ける程度だったので、悲愴の標準な演奏時間と比較すると遅め。
ただ前述したように遅いところと早いところにかなり差を付けた演奏だったので、遅さはあまり感じず。
オケもお疲れ気味だったのか粗さはあったものの、木さん的には最後の静寂を含め、素晴らしい悲愴でしたヾ(๑╹◡╹)ノ"
久しぶりにコンサートで聴く東京フィルは、コンマスの三浦さん(文彰パパ)筆頭にダンエツくんに食らいつく感あり。
クラリネットのペヴェラリは悲愴では、かなり感情込めてました。
弦・管・打とも好調。
もう少し緻密な感じも欲しかったけど、これはないものねだりかしら。
オケは、対向配置でチェロ・コントラバスは舞台下手側。
弦はワーグナーとチャイコでは16-14-12-10-8と厚めの弦。モーツァルトでは10-8-6-4-2とスッキリした編成で高木綾子さんのフルートを引き立ててました。
【DATA】
2019.8.11(SUN)
14:00
ミューザ川崎シンフォニーホール