都響スペシャル「第9」 | 音楽って素敵 ₍₍¶(ू⁄›˅̮‹ू∖)⁋₎₎ ♪♬

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クラシック音楽のコンサートなどなど拙い文章ですが、気侭に綴っています♪

ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 op.125《合唱付》

 

指揮:ヤクブ・フルシャ
ソプラノ:森谷真理
アルト:富岡明子
テノール:福井 敬
バリトン:甲斐栄次郎
合唱:二期会合唱団

合唱指揮:藤本淳也

コンサートマスター:矢部達哉

 

 

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今年も第9の季節がやってきました。

 

 

日本国内の数あるオケが第9を演奏するのは、日本ならではのクラシック業界師走の風物詩でもありますが、あまりにも多くのオケが演奏するので、今年はどのオケで聴こうかなと悩みどころでもあります。

もちろんクラシックコンサート好きの強者さんは、聴き比べと称し、幾つものオケの第9を聴かれたりするのですが、さすがにお財布の中身と時間を考えると個人的には無理なので、今年も悩みに悩み昨年に続き都響の第9をチョイス(悩むと言っても選ぶ時間も楽しいものです)。

チョイス理由は、やっと念願が叶いフルシャの指揮で第9が聴けるってのが一番の理由です(昨年は欧州での活動とバッティングしインバルに変更)♪

 

ところで、年末の第9のコンサートで毎年思うのが、かなりのオケが第9一曲のみってプログラムが多いこと。

オケサイドとしては、合唱が加わり編成も大きいことやオケの負担も考えてのことだと思うのですが、チケット代もお高い(ソロや合唱団の経費の上乗せ分なので致し方ないのですが)のに第9のみってやはりどうなんでしょう⁇

前半に30分とは言わなくても15分程度の曲は、欲しいと思うのはケチくさい考えかなぁ…

いきなり第9を演奏するよりオケも最初に1曲あった方がウォーミングアップも兼ねられ、ひと息つけるように思ええるし、聴く方も第9を聴く心の準備も出来て、落ち着いて聴けると思うのですが。

それにコンサートの合間に休憩時間あるのは生理的にもお年寄りと女性にはとても有難い‼

しかも最近の第9の演奏は早めのテンポが主流ですから演奏時間が1時間切る場合もあるし…チケット代高いのに普通のコンサートより短いってのも、なんだかなぁって感じです。

特にお江戸御三家オケ(N響・読響・都響)は、例年第9のみと潔すぎ(笑)

日本フィル、NJP、東京フィルなどは、前半プロ入れたりするのに。

なら前半プロ入るオケの第9聴けばと、お叱りを受けそうですが…

 

話が横道逸れてしまいましたが、フルシャと都響の第9の感想に戻ると、第1楽章~第3楽章までは、普通、先日の巨人等の名演がまだ記憶に残っているだけに、豊潤な響きを期待したのですが、意外というか、いつものクール&ビューティーな都響の音色。

普通という表現は、些か語弊がありますが、フルシャ都響のコンビですから、平均点以上なんですけど、このコンビならではのプラスαが感じられず個人的にはモヤッとした印象。

もしかするとフルシャはあまり第9に関心ないのではと(都響HPでも第9以外のプロでは拘りを語っているのに、第9に関してはコメントなし。フルシャ自身が選んだ訳でなく、オケサイドの依頼で第9は日本の年末行事と言われ渋々振ったとか)勘ぐってしまうのは深読みしすぎかな。

 

ただ悪い演奏って訳でなく、第1・2楽章の推進力(但し、第1楽章の出だしも神秘的な感じでなくあっさりめ)は見事だし、第3楽章もハッとする美しさを見せたりはしたけど、普通感が強かったのは、フルシャというより、こちら側の期待の高さに問題があったのかも(演奏そのものは、水準以上だったと思います)。

 

第4楽章の前半オケの部分は普通。

しかし、二期会チームが加わってからは、俄然良くなり、涙ウルウルに状態に。

バリトンの甲斐さんの素晴らしい力強い歌声(この個所で鳥肌が立ったのは久しぶり)に呼応する二期会合唱団は本当に素晴らしかったです。

正直、昨年の第9では二期会って上手いと思いつつも、そこまでは感動しなかったのですが、今年は別団体と思えるくらい‼

トルコ行進曲の箇所での福井さんの朗々とした歌声もお見事(実はプログラム見るまで福井さんがソロだと知らなかった…フルシャってことばかりに気を取られすぎてました)‼

女声の森谷さん・富岡さんはアンサンブルでソロパートがないので、個々の歌唱力云々はなんとも言えないのですが、おふたりとも声量もあり、男声に負けじと素晴らしい歌声を聴かせてくれました。

二期会チームが加わってからの後半は、これぞ第9って感じの個人的にはツボにハマった演奏で大満足。

コーダも追い込みも見事‼

これは声楽部分を頂点と考えたフルシャの計算だったのか、たまたま二期会チームが絶好調だったのかそこは謎なのですが、終わり良ければ総て良し的な演奏でした(^^♪

全体としては、奇を衒ったとこはなく、スタンダードな解釈で、テンポも中庸、遅すぎず早すぎず、安心して聴ける演奏で、都響も広田さんをはじめとする木管は、相変わらず上手いし、ティンパニも豪快(この指示は、フルシャの拘りかも)でした。

結果的には、終楽章で二期会チームの素晴らしさに泣けたし、満足度高い演奏でした(これからの公演、東京文化会館・サントリーは、もっと熟れ素晴らしい演奏になるんじゃないでしょうか)  (*ˊ˘ˋ*)。♪:*°

 

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2016.12.23(FRI)

14:00

東京芸術劇場コンサートホール