ベートーヴェン
ピアノ協奏曲第4番ト長調op.58*
交響曲第4番変ロ長調op.60
日本フィルハーモニー交響楽団
指揮:小林研一郎
ピアノ:ゲルハルト・オピッツ*
コンサートマスター:木野雅之
ソロ・チェロ:辻本 玲

これも直前に決めたコンサート。
理由は、今年は大好きな日本フィル定期が惨敗となかなか聴く機会がないのとベートーヴェンの4番の交響曲をまだ実演で聴いたことないから(因みに8番もまだ)。
このコンサートは、杉並公会堂開館10周年を記念しての、コバケンと日本フィルによるベートーヴェンの交響曲チクルスの一環(今回は5回目)。
ほぼ同時期作曲された作品であり、同じ4番×4番という組み合わせに拘ったため、トータルで60分ちょっとのかなり短めのプログラム…作曲時代が近接してなくてもベートーヴェンの序曲など最初に入れて欲しいというのはわがままかなσ(^_^;)
演奏は、厚めの弦を主体としたオーソドックスなスタイル。
ピアノ協奏曲のオピッツのピアノは柔らかく優雅。
個人的には第5番の「皇帝」に対して「王妃」というあだ名をつけたいくらいの優雅で美しい曲だと思うので、オピッツのピアノはピッタリ‼(オピッツでは以前、皇帝も聴きそれも名演でしたが)
コバケンと日本フィルは、重厚な伴奏でオピッツを支え、20世紀の巨匠的な伴奏。
後半の交響曲もクライバーの熱狂や昨今主流のパーヴォのピリオドスタイルような軽めベートーヴェンと違い、まるでベームやワルターなど往年の巨匠を彷彿とさせる重厚で落ち着いた演奏で、歌謡的部分は、コバケンの真骨頂で日本フィルを存分に歌わせてました♪
全体的に落ち着いた感じの演奏会で、炎のコバケンが唸らない、そんな感じの演奏でしたが、それが良かったのではないかと思います。
しかも杉並公会堂は、サントリーホールより、音響的には豊かに感じます♪

さて、サービス精神が人一倍お強いコバケンさん、やはりアンコールが。
お得意のユモレスクは、正直、せっかく4番で纏めた今回のプログラムには蛇足だと思うのですが、やはりコバケンお得意の一曲、意外とジーンとしちゃいました(笑)
今年はドヴォルザークを聴く機会が少なかったので、蛇足だと言いつつも、ちょっと得した気分(*'▽'*)
日本フィルは弦楽器・木管は素晴らしかったけど、ホルンに若干の乱れとアンサンブル的に多少緩るいところもありましたが、そこがコバケンらしいと言えばらしいかも(笑)
でも全体的には、杉並公会堂の豊潤な響きと相性ぴったりのオールドスタイルのベートーヴェンをたっぷりと楽しめ満足( ' '♬)
2016.11.12(SAT)
15:00
杉並公会堂大ホール
因みに、今年は、ベートーヴェンの交響曲を結果的に第1番から第7番まで聴くことが出来ました♬