ドビュッシー
牧神の午後への前奏曲
サティ
「ジムノペティ」第1番・第3番(ドビュッシー編)
ドビュッシー
交響詩「海」
フォーレ
組曲「ぺリアスとメリザンド」op.80~前奏曲・糸をつむぐ女・メリザンドの歌(メゾ・ソプラノ:鳥木弥生)・シシリエンヌ・メリザンドの死
ラヴェル
古風なメヌエット
ラヴェル
ボレロ
東京芸術劇場主催の世界のマエストロシリーズ、本来ならミシェル・プラッソンが振る予定だったのが、手術のため急きょ来日できず、アントニ・ヴィトが代役(名古屋フィルに客演中だったから予定を押さえやすかったのかな)を務めることになったコンサート。
正直、このフランス音楽のフルコースはプラッソンしか考えられず、払い戻し(なんて良心的なんでしょう‼これは見習うべきです‼)もできるとのことなので、そうするつもりでしたが、twitterなどでは、ヴィトもよいんじゃないって意見もあり、ギリギリ迷いました。
ヴィトと言えば廉価音源のナクソスの初期から中期の看板指揮者(ん⁇)で、ヴィトの演奏は、クオリティも高く(ナクソス特有の低音の軽さと薄さの音質はありますが)、その音源にはかなりお世話にもなり、一度は生で聴いてみたいような。
しかもプログラムはそのまま(これは主催者やオケ側の事情かな)、フランス音楽を振るってのは、代役とは言え日本でヴィトの指揮で聴けるのは、かなりレア(CDで聴いたメシアンは、名演だったので、他のフランス音楽も期待できそう)。
ただやっぱりなぁってものあり、(´ε`;)ウーン…悩みに悩み、結局は・・・古風なメヌエットがどうしても聴きたくて、コンサート聴いて来ました(;^_^A
結果は、良かったと思います。
代役とはいえ、読響から優雅な響きを引き出すのは、さすがです。
名匠ヴィトの面目躍如。
牧神やサティの緩やかな部分の表情づけや、海の動的な部分も盛り上げ、そして、一番聴きたかった古風なメヌエットの厳格で優雅な響きは、ヴィトならでは‼
メリザンドでは、鳥木さんの素晴らしい歌声が聴け、なんとも贅沢(この一曲のため出演)♪
最後のボレロでは、前半アンサンブルの綻びはあったけど、後半の熱狂的な盛り上げは、凄かった‼
読響もコンマスの日下さんはじめ、読響メンバーもヴィト氏に応えていたと思います‼
ただ、読響とうい食材を使いどんな音楽を仕上げるのか、近代フランス音楽のフルコースのシェフは、やっぱりプラッソンで聴きたかったという引っ掛かりはありました。
もしプラッソンが来日することあればこのプログラム再演して欲しいものです。
代役で聴いたと言え、ヴィトはとても良い指揮者だということを再認識。
来年2月のNJPの定期にも呼ばれ、お得意の自国ポーランドものを演奏する予定(ショパンの協奏曲やシマノフスキの交響曲など)♪
都合とお金に余裕あればぜひ聴いてみたいですね。

2016.10.29(SAT)
15:00
東京芸術劇場コンサートホール
払い戻しされた方も多かったのか、お客の入りがいまひとつでした。