チャイコフスキー
スラヴ行進曲op.31
グラズノフ
ヴァイオリン協奏曲イ短調op.82*
ストラヴィンスキー
幻想曲「花火」op.4
バレエ音楽「春の祭典」(1947年版)
指揮:アレクサンドル・ヴェデルニコフ
ヴァイオリン:ワディム・グルズマン*
コンサートマスター:伊藤亮太郎
神奈川フィルの余韻もまだ冷めぬまま、横浜から渋谷へ。
コンサートの梯子は、1年ぶりくらい。
最近は、コンサートを梯子すると、どちらかが集中力が失せるので、なるべく避けていましたが、以前から評判の高かったヴェデルニコフとN響のコンビが気になり、急きょ渋谷に向かうことにしました。
渋谷駅からの歩きもあり、NHKホールにギリ到着_(-"-)_ セーフ!!!
さて、ヴェデルニコフとN響のロシアン・プロは、色彩豊かな演奏♪
1曲目のスラヴ行進曲…実はこの曲が聴きたかった…名曲の割には実演で接する機会が少ない…も堂々とした立派な演奏。
劇場出身だけあってヴェデルニコフの音の運びも巧み。
今回のプロで一番楽しみにしてだけに大満足‼
次のグラズノフでソロを務めたグルズマンは、見た目がかなり大きな方だったので、音色も豪快と思いきや意外とチャーミング。
この愛らしい協奏曲を軽快に謳いこんでいました。
ヴェデルニコフとN響の伴奏もこの協奏曲の持つバレエぽい部分も上手く表現。
グルズマンのソロに寄り添った素敵な演奏。
ちなみにこの協奏曲もグラズノフの作品の中では知名度高い割に実演で接する機会が少ないように感じます…演奏時間が20分弱と短い、ハープや多くの打楽器を使い意外とオケの編成が大きいなどが理由かな。
アンコールのバッハも自然体の好演で満足♪
休憩を挟み後半のストラヴィンスキーは、正直ヴェデルニコフ向き⁇って聴く前は、疑問もありましたが、ごめんなさい、そんな先入観が恥ずかしくなるような名演(^^♪
NHKホールにはじける花火の色彩感の豊かさ、春の祭典は、昨今流行りのスピード感溢れる感じの演奏ではないのですが、シーン毎の表情付けの上手さやオケから香り立つ音色の素晴らしさなどはお見事‼
ヴェデルニコフのバトンテクニックは、パーヴォと比べると決して上手い訳ではないのですが(ハルサイの変拍子など)、これまでの客演で信頼もあるからかN響との阿吽の呼吸が取れており、ハルサイでもオケが破たんすることもなくN響をドライブし、かなり熱いハルサイを聴かせてくれました♪
またハルサイでのアルト・フルートの音色がとても美しく響いていたのが印象的で、あとでtwitterの投稿で高木綾子さんがゲストプレイヤーで乗っていたことがわかり、どうりで上手い訳だと納得‼
しかもわざわざ高木さんを迎えるなんて贅沢すぎます‼
N響メンバーでは、今井さんのホルンは、全プロ通して、完璧‼
打楽器では、第2部での黒田さんの銅鑼さばきは最早神業級‼︎
他のN響メンバーも面目躍如‼
N響は、パーヴォ効果で鍛え上げた鉄壁のアンサンブルがここでも存分に活かされた上に、各奏者の自発的な演奏が、ヴェデルニコフの指揮に応えていました(^^♪
本当、無理して梯子した甲斐がありました(^_^)v
首都圏各所でコンサートが重なったせいかせっかくの名演なのにお客の入りがあまりよくなかったのが勿体なかったけど、逆に満席でない分、悪名高きNHKホールにしては、音が良く響いたような気がしました。
しかし、ヴェデルニコフは素晴らしい‼
このコンビが通の間で評価高いのも十分頷けました。
今後も要注目しなきゃです…パーヴォより楽しみかも(笑)
あっ‼「花火」も実演では、なかなか聴く機会が少ない曲。
ハルサイを除くと有名な割に実演で聴く機会が少ない曲目を持ってくるところもヴェデルニコフのセンスを感じました(^^♪
2016.10.15(SAT)
18:00
NHKホール