日本フィルハーモニー交響楽団 第679回 東京定期演奏会 | 音楽って素敵 ₍₍¶(ू⁄›˅̮‹ू∖)⁋₎₎ ♪♬

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クラシック音楽のコンサートなどなど拙い文章ですが、気侭に綴っています♪

ブリテン

ヴァイオリン協奏曲op.15*

ホルスト

組曲「惑星」op.32+

 

《ソリストアンコール》

スペイン内戦時の軍歌

「アヴェレスへの道」

 

ヴァイオリン:庄司紗矢香*

女声合唱:東京音楽大学+

コンサートマスター:千葉清加(日本フィル・アシスタンコンサートマスター)

ソロチェロ:菊池知也(日本フィル・ソロ・チェロ)

指揮:ピエタリ・インキネン(首席客演指揮者)

 

 

日本フィルの定期演奏会は、昨年12月の尾高さん以来数カ月ぶり(番外編のコンサートでは日本フィルは聴いてますが)、そんな訳でサントリーホールで聴く日本フィルは、久しぶりです♪

今秋から首席指揮者に就任するインキネンさん、今回はブリテンのヴァイオリン協奏曲に庄司紗矢香さんを迎え、オール英国音楽プログラム。英国音楽ファンとしては、たまりません(笑)

 

英国人音楽家がシベリウスなど北欧音楽を得意として演奏する風習もあり、北欧音楽と英国音楽の繋がりは密で、北欧出身であるインキネンさんと英国音楽は相性ピッタリとのことなのでこれは期待できそうとプレトークを聞きワクワク♪

 

さて1曲目のブリテンのヴァイオリン協奏曲は、ブリテン若き日の作品で、ベルクのヴァイオリン協奏曲に影響を受けた作品とのこと…英国音楽は大好きですが、ブリテンはエルガー、ウォルトン、RVWと系統が違うというか、一筋縄でいかない作品(青少年の管弦楽入門などは例外中の例外)が多く、このヴァイオリン協奏曲も親しみやすいとは言い難く、晦渋な作品ですが、庄司さんは、有名コンチェルトよりこういった地味な作品ほど彼女の才能が光ると言うか素晴しいに尽きる演奏でした♪

お顔はまだあどけない(ドレスも後ろに大きなリボンが付いていて、とてもかわいらしい)けど、ひとたびヴァイオリンを持つとその小さい身体から想像もできないような音色を奏でるんですから、凄いとしか言いようがありません。

この難曲をこれだけ見事に演奏できるアーティストは、世界中探してもそんなにはいないのではないでしょうか??

CD・実演(といっても実演はこれがはじめて)通して個人的にはベストな演奏だったと思います♪

伴奏を務めたインキネンさんと日本フィルもお見事!!

オケは、協奏曲の伴奏のわりには、弦の編成も分厚く(そのオケに負けない音を出していた庄司さん凄すぎ!!)、豊かな音色を日本フィルから引き出し、庄司さんのソロを巧みに引き立ててインキネンさんの手腕もさすがです!!

 

プレトークでも協奏曲とスペイン内戦の関連性を話していたので、このアンコール曲は、絶妙!!

庄司さんの知的センスが光ったアンコールでした♪

 

 

後半、惑星は、火星からガンガン飛ばしまくるインキネンさん「このまま爆演かな」と思いきや金星のしっとりした響きはなかなか、緩やかな曲想は、インキネンさんのセンスが一番光るところだと個人的には思うので、金星・水星・土星・海王星が今回の惑星では、印象に残りました♪

金星での千葉さんの菊地さんのソロの掛け合いは美しく、千葉さんの音色は、若干線が細く感じるものの金星の情緒的な雰囲気にはピッタリで、菊地さんの量感豊かなチェロとコンビネーションは絶妙でした♪

因みに本公演は、Wサヤカ(庄司紗矢香・千葉清加)のソロを楽しむことが出来ました(笑)

 

 

多分今は本家英国より日本でこのメロディを聴くことが多いのでないか思われる木星は、インキネンさんの巧みな棒さばきよる盛り上げと日本フィルの金管(特に大活躍のホルン)が素晴しく今まで聴いた木星ベストワンではないかと言うぐらい興奮しちゃいました♪

 

土星の荘厳な響きや天王星のコミカルな動きなど日本フィルの各奏者の技量の鮮やかさ、海王星での抒情的な表現(終盤のP席裏から聴こえてくる東京音楽大学の女声合唱のヴォカリーズは、鳥肌級)、地を這うようなオルガンの響きなど枚挙に暇ないほど素敵な瞬間を与えてくれたインキネンさんと日本フィルは最高でした!!

 

惑星は、デュカス(魔法使いの弟子)やドビュシー(夜想曲)などの影響を受け、近代管弦楽作品のおししいどころ取りをした作品とうい認識があり、それが裏目に出て、正直聴き飽きた感があり、最近はCDですら聴いたことがなかったのですが、今回のインキネンさんと日本フィルの演奏で、久しぶりに初心に帰り、この作品を楽しむことが出ました♪

 

4管編成のオケは視覚的にも凄い!!

 

さて、コンサート終了後もインキネンさんのアフタートークがあり、大いに日本フィルとの今後のプログラムを語っておりました!!

さすが次期首席だけのことあり、宣伝も抜かりないです(笑)

 

終演後ロビーでは、インキネンさんはじめ、楽員の方々が今回の熊本・大分の震災の募金活動をされていました。

毎年の日本フィルの九州公演でお馴染みの場所だけに、楽員の方々も少しで力になればとの思いが伝わってきました。


【追記】

ヴァイオリンの松本克巳さんが今回の定期で退団されました。

長い間お疲れさまでした。

松本さんのロビーでのお出迎えが、次回からないと思うと寂しいですね(´・ω・`)ショボーン

 

2016.4.23(SAT)

     サントリーホール

      14:00

 

 

 

評価:☆☆☆☆

 

えっ!!なんで??と思う方がいるかと思いますが、これは演奏ではなく、近くにいた方のせいでコンサートに集中できなかった哀しい事情によるものです。コンサートは、中身の演奏が一番重要ですが、聴いた席の環境やその日の体調にも左右されてしまうところもありますよね。