日本フィルハーモニー交響楽団 第676回 東京定期演奏会 | 音楽って素敵 ₍₍¶(ू⁄›˅̮‹ू∖)⁋₎₎ ♪♬

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クラシック音楽のコンサートなどなど拙い文章ですが、気侭に綴っています♪

フィンジ

クラリネットと弦楽のための協奏曲op.31

ヴォーン=ウィリアムズ

バス・チューバと管弦楽のための協奏曲ヘ短調


シューベルト

交響曲第9番ハ長調「ザ・グレート」D.944


クラリネット:伊藤寛隆(日本フィル首席奏者)

チューバ:柳生和大

コンサートマスター:扇谷泰明

ソロ・チェロ:菊地知也

指揮:尾高忠明





前半2曲の協奏曲は20世紀英国の作曲家の作品というのは、英国音楽を得意とする尾高先生のご希望でしょうか??

コンサートでは演奏される機会が殆どないレアな協奏曲といえます。

特にフィンジの協奏曲は、この機会逃すともう一生実演で聴けないのでは!?

英国音楽ファンを自称する木炭としては、この貴重な機会を逃すわけにはいかないとかなり前からチケットをGETし、この日を待ち望んでいました。


うーん!!念願叶った生フィンジ実に素晴らしい!!…マエストロ尾高氏率いる日本フィルの芳醇な弦と伊藤さんが奏でる豊かで暖かみのあるクラリネットの響きがホールいっぱいに広がり至福のひと時!!


英国音楽全般に言えることですが、最初は馴染みにくいかも知れませんが、聴けば聴くほど英国音楽の魅力にハマるんですよね。

まるで音楽のスルメ(笑)

噛めば噛むほど味が出るではなく、聴けば聴くほどその懐の深さにハマる。

それが英国音楽の魅力だと思います。


特にフィンジの作品は心の襞にしみじみと染み入る魅力を持つ作品が多く、今回演奏されたクラリネット協奏曲をはじめピアノと弦楽のためのエクローグ(この曲は本当素敵な作品でお薦めです。いつか実演で聴いてみたいけど、なかなか機会がない…泣)など寡作ながらも傑作ぞろいです。


フィンジのクラリネット協奏曲の静かな曲想は、英国の田舎の厳かなクリスマスをイメージさせて、今の季節にピッタリ!!


そんなフィンジのクラリネット協奏曲を伊藤さんの素敵なソロとマエストロ尾高の指揮で聴け1曲目で大満足!!


続いてRVWのチューバ協奏曲は、フィンジと比較すると少しは知名度あるかなぁって感じですが、これも実演で聴ける機会はそうそうないと思います。

チューバのソロを担当した日本フィルの柳生さん、いつもはオケの後ろ側で縁の下の力持ち的な存在ですが、今日は重厚な音から軽妙な音までチューバの妙技を披露してくれました。

RVWのチューバ協奏曲は、彼の晩年の作品でありますが、どこかおどけたユーモラスな感じの曲でチューバのソロもなんか楽しそう(実際は大変だと思いますが…)。


ところでフィンジのソロを先ほど務めた伊藤さんがなんとRVWでオケに座っているではありませんか!!

ソロの後、オケに乗るとはもはや超人です!!


前半2曲の英国作品の協奏曲で大満足!!


後半は、シューベルトの大ハ長調交響曲。

実はこの曲を実演で聴くのははじめて。

奇しくも今日のコンサートはすべて初生演奏です。


尾高さんによるシューベルトの交響曲は、オーソドックス王道路線の演奏で、ピリオドスタイルや近年の研究よりカラヤンやベームなどの古き良き演奏スタイルに近いものがありましたが、逆にこの解釈の方が安心して聴けます。

第1楽章終結部の大見得の切り方も巨匠的解釈で個人的は好き。


尾高さんは、お得意の英国音楽はもちろんこと、独墺系古典派・ロマン派、ロシア、北欧、邦人作曲家の作品など、どんな作品も満遍なく素晴らしい演奏を聴かせてくれる邦人指揮者の中でももっとも安心して耳を傾けることのできるマエストロだと思っています。


日本フィルもここでも大活躍の伊藤さんはじめフルートの真鍋さん、オーボエの杉原さんなどの木管、金管…特にトロンボーン…3本のトロンボーンが全曲を通し活躍することを実演で観るとこの交響曲が如何に作曲された当時革新的だったか実感…は素晴らしかったです。


今年最後の日本フィルの演奏会を堂々としたフィナーレを聴きながら、これまでの日本フィルのコンサートが思い浮かび万感の想いが溢れ涙腺がウルウル。。。泣

今年も日本フィルは数々の素晴らしい演奏を聴かせてくれて本当に感謝です♪

来年もまた日本フィルのコンサートが楽しみ!!





2015.12.12(SAT)

      14:00

       サントリーホール


サントリーホールのXmasツリー




サントリーホールのXmasイルミ