メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」作品26
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216
ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調作品92
《ソリストアンコール》
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番~パルティータ
《アンコール》
ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調作品92~終楽章コーダ
指揮者:パトリチア・ピツァラ
ヴァイオリン:アリーナ・イブラギモヴァ
1983年ポーランド・クラクフ生まれのピツァラは、当楽団首席客演指揮者ウルバンスキ(1982年生まれ)と同門で、今回が日本初登場の指揮者。1985年ロシア生まれのイブラギモヴァはスターへの階段を駆け上がる今もっとも勢いのあるヴァイオリニストの一人です。古典派、ロマン派の名作を、若き女流音楽家と東響でおおくりします。乞うご期待。(東響HPより)
世界に若手女流ヴァオリニスト…イザベル・ファウスト、ヒラリー・ハーン、リサ・バティアシヴィリ、庄司紗矢香etc…は多々いるけど、その中で注目しているアリーナ・イブラギモヴァさんの演奏をやっと聴けることが出来ました♪
朱色のドレスで愛器アンセルモ・ベローシィオを携え、ミューザの舞台に登場した彼女、期待が高まります♪
ロココ調のコンチェルトだから優雅さや華美に表現しがちなところを彼女は、あまり楽器を鳴らさず、一聴すると控えめに聴こえるけど、実はモーツァルトの儚さや抒情性を上手く表現し、モーツァルトのコンチェルトの魅力を余すことなく表現し尽くし、特に第2楽章のアダージョの天国的な美しさは絶品でした♪
ミューザだからこそ彼女の緻密な表現が聴けた様な気もします。
アンコールのパルティータは、強弱の対比が見事!!
鳥肌ものでした!!
是非機会があればイブラギモヴァさんのリサイタルにも足を運びたいものです♪
さて、今回の指揮を担当されたピツァラさん、お名前はまったく知りませんでしたが、実に見事な指揮ぶりで、1曲目のメンデルスゾーンから香り立つ美演も聴かせてくれました。
舞台に登場する姿も立ち振る舞いが艶やかで、先週聴いたマチェラルさんのぬぼーとした登場とは雲泥の差。
イブラギモヴァさんの伴奏も上手くイブラギモヴァさんを引き立て、後半ベト7の推進力は見事しか言いようがありません♪
ベト7は、曲自体が素晴しいので、誰が指揮してもそこそこ上手くいっちゃう曲なんですが、ピツァラさんは、手抜きはせずこの曲の持つ生命力を巧みに表現。
全曲一気に聴かせてくれました。
正直もう何百回と聴いてきて、この曲を初めて聴いた時のような感動は、最近味わえないのですが、最初から最後の熱狂まで手に汗握って聴け、まるで初めて聴いた時の感動が甦って来たんですから、ピツァラさんの手腕は凄い!!
会場も大いに盛り上がり、コンミスの大谷さんと相談していたから予定外だったと思うのですが、ベト7終楽章の終結部をアンコール♪
またまた会場は、大盛り上がり♪
イブラギモヴァさんも聴け最高のコンサートでした♪
2016の東響ゲスト指揮者は、もう既に発表されているので、ぜひ2017にはピツァラさん呼んで欲しいものです。
本日の東響は、コンミス大谷さん。
オケは、対向配置。
ベートーヴェンでは、比較的大きめな編成でした♪
2015.9.27(SAN)
14:00
ミューザ川崎シンフォニーホール