喫茶店と本の関係は切っても切り離せない。





本を買って喫茶店やカフェでコーヒーを飲んだり、スイーツを食べながら本を読む時間は、なんとも言えない。





ライター・喫茶写真家の川口葉子は、「あなたにとって喫茶店とは何ですか?」と言う質問に対していろいろ答えてきた。




「街なかの居場所」「群衆の中の孤独をたのしむ場所」「自分のリズムを回復する時間」「誰でもない匿名の人間になれる空間」と言ってみたりした。





最近では「喫茶店は窓」と答えている。その小さな窓から世界を眺めていると述べている。





喫茶店の現在形について川口は以下のように考察している。




かつてのように仕事の打ち合わせ、読書、新聞を読みながらモーニングを食べて常連客と言葉を交わすためといった目的があった。





しかし、現在は「喫茶巡りを楽しむ若い人々の目的は喫茶店そのもの。いわば喫茶店観光」と述べている。




店やメニューをスマホで撮り、SNSにアップする。




言われてみれば、観光地でよく行ったり見る光景そっくりだな。





喫茶店は個人経営のお店が多いので、店主の高齢化跡継ぎがいない、あるいは入居しているビルの高齢化などで店じまいのパターンがある。




中には全く血縁関係のない方が受け継いで営業を続ける「継承喫茶」のパターンもある。





土曜日に行くと行列になっていることの多い神保町の喫茶店「さぼうる」は、働いていた方が後を継いでいる。





今でも美味しいナポリタンを食べることができる。





昭和レトロ喫茶店が「観光地」化しても、本を読みながら過ごす人はなくならない。




本と喫茶店の関係は途切れることがなくこれからも続いていくといいなあ。