今週の週刊ダイヤモンドは、ゼネコンとJR東日本を特集している。





ゼネコンのニュースで驚いたのは、今年3月、NTT都市開発が手掛ける北海道・札幌の大型複合ビル工場に関する話題。




施工を請け負ったのは売上高1兆円を超えるスーパーゼネコンの一角、大成建設。




その大成建設の現場担当者が、あってはならないことをした。




それは、鉄骨の傾きやゆがみに関する数値を改ざんしてNT都市開発に虚偽報告していたことだ。




結果として建設していた地上部と地下部を解体して立て直すことになった。





ゼネコン業界も人手不足、資材の値上げ、物言う株主など頭の痛い問題を抱えている。





JR東日本は、鉄道以外の事業に中心を移す。





その1つが不動産。




不動産業界関係者は「とにかくJR東日本の物件は立地良いことに尽きる」と話す。





しかし、専業の不動産デベロッパーと比べて待遇が良くなく、財閥系の不動産デベロッパーでは、30代半ばで2000万円もらっている人がいるのに、JR東日本では、不動産部門の30代半ばの社員は年収800万円前後と開きがある。





そして気になったのは、「JR6社のブラック度」。




企業向けに与信管理サービスを提供するベンチャー企業、アラームボックス(東京・新宿区)のデータをもとにして、ブラック度ランキングをダイヤモンド編集部が作成した。




6社の中で多いのは、JR東日本。現場の負担増を訴えたものが多かった。例えば「人員減で、現場の社員は高熱だろうが、這ってでも出社している」という口コミだ。





本社勤務では「闇残業」もあるという不満投稿をJR九州の社員が書いていた。





JR各社の人事担当や役員クラスの人は今週号を読んでいるだろう。





どのように対応するのか。





前向きに改革するのか、それともどこかの国の最高指導者のように都合の悪い投稿を書いた者を見つけてお仕置きをするのか。





ゼネコンと鉄道、どちらも中に入ると大変な業界だな。