土曜日の大学入学共通テストの倫理で「親ガチャ」に関する問題が出題されたとネットで話題になった。




親ガチャとは、親の収入などで子供の将来が左右されることを意味する。




今週号の週刊ダイヤモンドは、超階級社会貧困のニッポンの断末魔という、楽しくない特集だが、現実がそうなっているので向き合わざるを得ない。




貧困ニッポンの「四重苦」が招く超・階級社会として、どうしてそうなったのかを指摘している。




低成長、低賃金、弱すぎる円と貿易赤字の常態化ととてもではないが上を向いて歩こうとは思えないデータがズラリ。





コロナ禍で最も打撃をうけたのは、旧中間階級とアンダークラスだ。




旧中間階級とは、自営業者や家族経営従事者などを指し、アンダークラスとは、非正規労働者を指す。




2019年と2021年を比べると、世帯収入の減少率が旧中間階級で-12.8%、アンダークラスで-8.0%になっている。




そして貧困率の上昇幅も旧中間階級で4.2%、アンダークラスで3.8% となっている。




もはや「一億総中流社会」と言われた面影はない。




「爆買いされるニッポン」では、土地だけでなく人も買われるようになっていた。




外資系にとって人件費が安くて優秀な日本人採用に積極的になっている。




自動車業界だと、トヨタ自動車や日産自動車、デンソー。求めている人材は、電気自動車(EV)の設計やソフトウエアに強いエンジニア。




内部留保をためこんで人に投資しなかったツケがここにも回っている。





世の中には持っている人がいるなあと思ったのは、「5億円超の都心マンションが続々」という記事。




旧逓信省簡易保険局庁舎の跡地に建設される三田ガーデンビルズは、東京ドームの半分ほどの敷地面積約25000平方メートルに1002戸。




1戸当たりの値段は最低でも2億円、最高で20億円超えというモクモク羊には想像もつかない世界が広がっている。




手掛けているのは三井不動産レジデンシャルと三菱不動産レジデンス。




強気な値段設定をしているのは、外国人と日本人富裕層が買うと期待しているからだ。




「伝説の三井のすずちゃん」がいるので強気なのかと思ったらそうではなかった。




しかし、「取らぬ狸の皮算用」にならないか注意が必要だ。