先日の投稿で
「暗号資産は英語でcrypto currencyだが
それなら日本語は暗号通貨か仮想通貨が適当かと思うけれど
なぜ通貨ではなく資産というのだろうか?」
と書いた
昨日美容院で東洋経済の表紙に目が留まり読んでいたら
その答えが見つかった(カッコ内の英語は投稿者注)
「日本では資金決済法(Payment Services Act)で暗号資産が定義されている。
日本円や米ドルなどの法定通貨(legal currency[tender])と交換できたり
電子的に移転できたりするなどの性質を持っていれば
暗号資産となる。
一般には「仮想通貨」のほうが馴染み深いが
法定通貨と誤認(misleading; false recognition; misunderstand)する可能性を踏まえ
20年5月の改正資金決済法の施行を機に
暗号資産へと呼称が変わった。」(『週刊東洋経済』2022/1/29、P.46)
要するに政府が決めたということだ。
政府が呼称を決めた言葉には、ほかにも意外なものがある。
それは「おとうさん」と「おかあさん」
明治時代に文部省が国定教科書を編纂したときに定めたのだという。
全国的にさまざまな呼び方があったようだから
国定教科書としては呼称を統一する必要があったのだろう
オトウサンとオカアサンという言い方は江戸時代以前にもあったという説もあるから
明治時代にまったく新しく作られたものかどうかは定かではないが
以降主流の呼称になったのは間違いなさそうだ
皆が自然発生的にそう呼ぶようになったのかと思っていたが
どちらも、政府が呼称を定めていたというわけだ
「おとうさん」「おかあさん」の件は
以前、ある作家(司馬遼太郎だったような、藤沢周平だったような、また、それともまったく違う人だったような…忘れた)が
日本は父親と母親の呼び方を国が定めた世界でも珍しい国だと
つぶやいたと誰かが本(思い出せない)に書いていたのを読んで知った。
(出典)
『週刊東洋経済』第7031号2022年1月29日(東洋経済新報社)