スティングの特集ですが... えー、最初に言っておきます。
自分の特集は偏っているので、取り上げるアルバムは、
今日『ブルー・タートルの夢』、明日『ナッシング・ライク・ザ・サン』の2枚のみです。
自分にとってこの人は、この2枚で終わってますから。
(長くファンやっている皆さん、ごめんなさい。)
で、1985年発表の『ブルー・タートルの夢』です。
言わずと知れたソロ第1弾!(このときのポリスって結局、解散?自然消滅?)
ジャズよりの楽曲が多いアルバムで、
参加ミュージシャンも、オマー・ハキム(ドラム)、ブランフォード・マルサリス(サックス)等
完全にそっちの世界の人。
♪If You Love Somebody Set Them Free
は、ポリスの『見つめていたい』や、『アラウンド・ユア・フィンガー』でも組んでいた、
ゴドレイ&クレームが撮ったPV。
さりげない作りですが、合成に相当な手間がかかっているはず。
曲はジャズっぽさとポップさが絶妙なバランスで、ポリスからのファンにも抵抗はなかったはず。
メジャーでもマイナーでもなくゆらゆらと進む独特のコード進行。
『So』のころのピーター・ガブリエルもですが、このころこういうのが流行っていたんですね。
ブランフォード・マルサリスのサックスも最高で、このアルバムで一番好きな曲。
歌詞に政治的に直接的なメッセージの多いスティングですが、
この曲は東西冷戦中に書かれたもの。
「イデオロギーは違っても、ロシア人も同じ人間だ。彼らだって子供達を愛しているだろう。」
という内容で、レーガン、フルシチョフ、オッペンハイマーが名指しで非難されています。
PVは子供の写真に向かって飛び上がり倒れこむ老人の姿が印象的。
モノクロのきれいなPVはたくさんありますが、中でもこれは傑作です。