二次試験当日、我が子が受験する学校に行くのはこの日が初めてだった。

 

学校説明会も、願書提出時も、1次試験の時も、我が子は一緒に来てない。

 

近所でもないので、学校を写真でしか見たことがなかったのだ。

 

 

 

学校で受付を済ますと、子供は椅子に座って待機させられる。

 

立ち歩いたり足をブラブラすることなく、姿勢良くきちんと座っていられることが

 

望ましい。

 

が!!我が子は足をブラブラしまくり・・・・・・。

 

事前に何度か言い聞かせたことはあったのに、びっくりした。

 

受験教室の先生が言っていた言葉が脳裏をよぎる。

 

 

 

「足をブラブラしている子は目立つんですよ~」

 

 

 

・・・まさに今の我が子だ。

 

そばに行って注意したいが、親の待機場所からは離れているため

 

遠目に見ていることしかできないもどかしさ。。

 

しかし、小学校の先生の話が始まると足のブラブラを止め、きちんと耳を傾けていた。

 

 

 

受験を終えて戻って来た我が子の第一声は

 

 

「楽しかった!」

 

 

である。

 

戸惑ったり不安になることも無く、笑顔で帰ってきた我が子を見て

 

嬉しくて涙がこぼれそうになった。

 

というのも、受験前最後に通った直前講習で、我が子はある行動ができなかったために

 

評価があまりにも悪く、私はショックと絶望感でいっぱいだったのだ。

 

しかし本番では何事も無く無事に終えることができ、それだけで本当に満足だった。

 

 

帰宅して、その日のうちに受験準備に使った問題集を片付けた。

 

こうして我が家の受験は終わったのだ。

 

 

一次抽選が通ってから、ほぼ毎日過去問などの勉強をした。

 

小学校受験は、親が付きっきりで子供の勉強に付き添わなくてはいけないので

 

家事が全く進まない。。

 

そして週末は教室に通うため、ゆったりした週末から一転して忙しくなった。

 

我が子はそんな生活になっても文句ひとつ言わなかったが疲れていたのだろう、

 

教室からの帰りの電車ではいつも私に寄りかかって寝ていた。

 

 

受験準備といえば勉強のみと思われがちだが、それだけではなかった。

 

子供と私が受験当日に着る服やバッグも必要だ。

 

周りではデパートなどで買い揃える人もいたようだが、我が家はイオンや通販中心。

 

そして願書に貼る写真も、きちんとした写真館で撮る人もいるようだが

 

我が家は家のデジカメで撮影し、それを自宅で印刷したものを使用した。

 

必要以上にお金や時間をかけたくなかったので、良い選択だったと思っている。

 

国立小学校であれば、必ずしもデパートや写真館で準備をする必要はない。

 

とはいっても、問題集や服やバッグ、そして教室の受講費や交通費などで

 

トータル数万円はかかっている。

 

学校説明会後に受験準備を始めた我が家でこれだけなのだから、

 

1年以上前から準備をしてきた家庭の負担は計り知れない。。

 

受験とは経済的に負担がかかることを目の当たりにした。

 

 

わが家が小学校受験をしたきっかけは、近所のママさんに学校説明会に

 

一緒に行かない?と誘われたからだ。

 

その説明会に参加し、学校の雰囲気が気に入ったので受験を決めたものの、

 

それまで通信教育と市販のワークしかやっていなかった我が家は

 

どんな準備をしたらよいのか分からなかった。

 

そもそも子供本人が受験するためには一次抽選を通過しないといけない。

 

しかし、一次抽選に通った場合、そこからが大変だと思った。

 

過去問題集を解いたり、直前講習を実施している教室に通う必要がある。

 

我が家では、子育てに関心のない旦那の受験協力は当てにできなかったので、

 

家庭の日常をこなしつつ、受験準備も私が全て背負わねばならないと思うと

 

精神的にかなりの負担だった。(実際体調に変化が出たほど。)

 

なので一次抽選に通過して欲しいような、そうでなくてもいいような、微妙な気持ちだった。

 

そして一次抽選の日、結果を見に学校へ行くと我が子は通過していた。

 

学校からの帰り道に問題集を購入し、帰宅後はいろんな教室のパンフレットを

 

比較検討し、ある教室にの直前講習に受講申し込みをした。

 

右も左も分からぬまま二次試験の準備が始まった。 

 

 

我が子が都内国立小学校に合格した。

 

以前から「我が子には友達や先生、そして学校の雰囲気含め、良い環境の中で

 

育って欲しい」という思いはあった。

 

近所の公立小はごく一般的な学校だったが、中には子供・親共に

 

やる気の無い人がいて、学級崩壊などを引き起こす原因にもなっていたようだ。

 

それならば私立小がいいのだろうかと考えたことはあったが、

 

我が家は経済的に小学校から私立に行かせてあげる余裕はなかった。

 

まさにお受験なんて無縁だと思っていたのに、まさか国立小を受験し

 

合格するとは夢にも思わなかった。