人の痛み | 木馬の四方山ばなし

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趣味の話や日々の出来事を中心に何となく、自己満足のためにつづっていくブログです。

通称「戦争法案」を巡り、国会が空転して久しい。

片や力尽くで押し通そうとしており、片や、反対だから反対なのだ・・・とバカボンパパが言いそうな論理的では無い反論をしている。
通そうとする側も反対する側も全く論理的な議論を深める努力を欠いている。従って国民はますます混乱する。

あまり、この与太話では政治的な話題には踏み込まないことにしているのだが少しだけ書こうと思う。
PKO法案では危険な地域では活動ができず、武装もできなかった。(はずだ)
それが今度の法案(しかも憲法の解釈を変えると合憲になるという、まか不思議な法案)が通ってしまうと、日本が直接的な紛争当事者で無くても戦闘行為を行うことができるようになるという。
確かに憲法9条を策定した戦後の時代からは大きく変化しているのは確かだが、上記の行為を行った時点で紛争当事者となり、戦争に参加することになる。
戦争の当事者になった時点で、仮に紛争地域が海外の遠い場所だったとしても、日本が標的となることに変わりは無く、日本が直接的な攻撃を受ける可能性だってある。
中世の騎士道や、戦国の世の武士道に則った争いとは訳が違い、現代の攻撃手法はあらゆるものが存在し、いわゆるテロ行為に至っては非常に防ぐのは困難と言わざるを得ない。平和ボケしている日本などテロの対象にするのはたやすいことであり、敵対勢力にとっては、それはとりもなおさず、日本国民を人質にとって日本政府を屈服させるための有効且つ安全な手段になり得るのだ。
要するに自ら進んで戦争の当事者になることに何ら変わりは無いと思う。不戦の誓いとか憲法9条の精神とはやはり大きく乖離していると言わざると得ない。
安倍政権もそれをきちんと踏まえた上で国民に説明しているならともかく、法案を成立させても自衛隊隊員の危険が増すことは無いとか直接戦争に参加することは無いなどとまるで説明にもならないことを言っている以上、オイラは断固反対のスタンスである。

こどもの頃、新宿や渋谷に行くとまだ靴磨きのおばさんが路上に座っていたりしたものだが、中には軍服を着て物乞いをしている手足の無い人も見かけたものだ。オイラの記憶にある時代と言えば高度成長期を迎え、世間からは戦争の記憶がかなり薄れていたはずだ。
ああした光景を繰り返してはいけないのだなと子供心に思った記憶が蘇る。