接客というのは本当に難しいものだと思う。
ほんのちょっとした、ささいなでき事で印象は180°変わってくるものだ。
先日、出社時間を遅らせて、朝、キヤノンの修理センターにカメラを預けてきた。
そう、遅ればせながら、EOS1DMark3のAF不具合にかんするリコール修理のためだ。
ついでにEOS1DMark2Nも持ち込んで、シャッターストロークと重さの再調整をお願いした。
もともとMK2Nは浅く、軽くしてある。
そして、MK3を買ったときに「MK2Nと同じようなタッチにしてくれ」とカメラも渡して頼んだにもかかわらず、まったく駄目で結局3回目の作業で「とにかく、できるだけ浅く、軽くしてくれ」と頼んだところ、ようやくまともになった。
イヤ、正直に言うと、MK2Nよりも格段にカミソリタッチになって帰ってきたのだ。
しかし慣れとは恐ろしいもので、MK3に馴染んでくると、こんどはMK2Nが物足りなくなってきたのだった。
重さはある程度、我慢できるがストロークが(わずかではあるのだが、)深い分、流し撮りで遅れるのだ。
ここだっ!!
と思ったときにほんの少しだけシャッターボタンに圧をくわえるのだが、MK3に成れてしまった指では、MK2Nのシャッターが切れるところまで押しきれずにチャンスを逃してしまうことがしばしばあったのだ。
そこで今回、依頼してきた。
1Dシリーズのシャッター調整の場合、内部の部品を手作業で削るのだという話を聞いたことがある。その部品代と作業賃としてたしか2~3千円かかる。
リコール修理のMK3が無料なのは当然だが、MK2Nに関しては、当然、有償でお願いするつもりだった。
しかし、応対してくれた女性は、「以前、一度、有償で調整したものの再調整ですから、お金はいりません。」と言って、伝票に無償調整と記入してくれた。
別にこちらが頼んだわけでもないのに・・・である。
なんだか、その女性がものすごくきれいに思えてきたから不思議である。(いや、実際、かわいい人だったけどね。)
あとは、一発で好みのタッチに調整されることを願うだけだ。
何しろ、MK3では3回もやり直したのだから・・・・。
話は変わって、一脚。
今年愛用していたモノスタットの一脚。
伸縮調整が両手でないと締めゆるめができないと言う煩わしさはあるものの、なかなかに活躍してくれた。
その一番のお気に入りポイントが、ベアリングを内蔵し、ぶれることなく自由に首を振れる「石突き」なのである。
先日、買ったマンフロットに何とかつかないか・・・とか、以前から持っているネオポッド8にもつけたいとか思っていた。
今日、ふと思い立って、モノスタットの輸入元である「銀一」に電話してみた。
すると、応対してくれた女性が言うには、「石突き」だけでも手に入るという。
値段と在庫を確認して置いて貰うことにして、閉店時間である19時の少し前に再度電話する約束をして一旦、電話を終えた。
そして約束通りに6時55分にかけると、夕方応対してくれた方が、今、別の電話で接客中だという。
仕方ないので、数分後にかけ直すことを伝えて、電話を切った。
そして7時ちょうどに電話をしたら、既に留守電メッセージで「本日の営業医時間は・・・・・」というものに変わっていた。
自動的に時間で切り替わってしまうのかも知れないが、あまりにも事務的だよね。
こっちが話している声が向こうでは聞くことも出来るはずだとおもうんだけどねー。
銀一さん、少なくとも、値段に関してはおたくを褒めるカメラマンには会ったこと無いよ。
確かにレアグッズとか揃えているのは助かるけどね。
もうちょっと、接客というものを考えて欲しいものだ。
キヤノンの女性が素敵だっただけに、余計に比較してしまう木馬であった。
別に銀一の女性が悪いわけではないとは思うものの、正直、受ける印象(対応してくれた方だけにかんするものではなく、お店、企業に対する印象)は、こんな下らないことですら、ずいぶん違ってくる。
くそー、仕方ないので明日の朝、10時きっかりに電話してやる。
ボク自身もものを製造する一端をになうものとして、我が身を振り返りたいと思う。
企業やお店にとっては、大勢の中の一人の客であり、たくさん売った中でのたったのひとつの商品かも知れないが、お客にとっては、買った商品が唯一すべてであり、応対してくれた人の態度がそのお店を代表するものとして映るのである。
まあ、中には明らかに「クレーマー」として思えない人もいるようだが、悪意を持って接すると関係は悪化するだけだ。
ある意味、善意を持って事に当たれるように努力しよう。