ペンタックスのデジタル1眼レフ。
K10D。
位置づけとしては中級機。
昨秋の発売と同時に買った割には室内での試し撮り以外はほとんど使っていなかったK10D。
この週末の撮影会で初めてまともに使ってみた。
*istDより一回り大きくなったとは言え、普段使っているEOS1DMK2Nに較べれば、圧倒的に小さく軽いカメラである。
くわえてペンタックスはレンズも大口径であっても小振りで軽い。FAスターシリーズはそれなりに大きいようだが、σ(^_^;の持っているリミテッド3姉妹(31、43、77mm)は皆、小振りである。
今回は上記の3本にくわえて、50mmf1.4と85mmsoft、フォクトレンダのマクロアポランタ125mmf2.5、そしてシグマの70-200f2.8との組み合わせで使ってみた。
使っていて、一番気持ちのいいのが、50mmf1.4だった。
大きさ感と言い、バランスと言い、ボディとベストマッチだ。
随分前に中古で手に入れたレンズだが、43mmとかぶるのであまり出番がなかったが、見直した。しかも43mmよりも圧倒的に安い。
もともとフードがついていなかったので、1年半ほど前に見つけて買って置いたラバーフードもちょうど良い感じだ。
今回はLXと持ち替えながら、2台を同時に使ったためか、はじめはK10Dのファインダーがものすごく小さく、しかもピントの山が見づらく感じたものだったが、二日間の撮影の間に慣れた。
ま、ペンタックスのファインダーは他社のものよりは良い方だから、この程度で文句を言っていたら、他社の普及機クラスのデジタル一眼レフなど、とてもじゃないが、マニュアルフォーカスでは使っていられないだろう。
今回は、マニュアルフォーカス7、オートフォーカス3、くらいの割合で撮った。
AF使う場合は、AFの選択ポイントがあまり多くないので、シャッター半押しでフォーカスロックをして本来の構図に戻してから撮影という手順が必要となり、やはりEOS1Dと較べてしまうと不満は残る。
それでも最終的な構図でピントを合わせたい部分に一番近いAFエリアを選ぶことで、いわゆる「コサイン誤差」は最小限にとどめることは出来る。
しかし、慣れてくれば、広角レンズ以外ではピントの山もそれほど、見づらくはないのでマニュアルフォーカスでも十分いける。
二日間で2000カット近く撮ったが、一番の不満は露出である。
評価測光の露出優先モードで撮った場合に、同じ構図で続けて何枚も撮ったときに±0.3~0.5段分くらい露出がふらつくのである。
中央重点測光でも同じ傾向があった。
スポット測光にしてAEロックをかけるか、はじめからマニュアルで撮るしかないのかも知れない。
まあ、今回初めておろしたようなものなのでこの辺はもう少し使って、くせをつかむしか無さそうである。
でも総合的に評価すると、普及機並みの値段で他社の中級機の機能、性能(手ぶれ補正、ダストリダクション、防塵防滴)など中身はなかなか良い。
性能、機能面でのライバルは、ニコンD200、キヤノン30Dと言っても良いだろう。
惜しむらくはプラボディがどうしても安っぽく、キスデジクラスにみえてしまう点であり、外観品質にもう少し気を配って欲しかった。
日頃お世話になっている馬場信幸氏は「この縦位置グリップ(形状)はゆるせん!」と言っているが、σ(^_^;はそれほど気にならなかった。
お散歩デジカメ的な気軽な使い方から、ある程度本気モードの撮影までカバーできるコストパフォーマンスの高いボディだと思った。
ちなみに画質などはまだこれからなのでコメントは後日。
それに今回は、本来の10Mピクセルの能力を6M程度に落として使ったので、それの考慮も必要かも知れない。
しかし、それにもまして今回おもったこと。
LXを使ってみてあらためて、このオールドタイマーなフィルムカメラが好きになった。
ペンタックスのフィルムカメラは他にMZ-SとMZ-3を持っているが、もうMZ-Sは手放してしまっても良いと思えるくらいである。(MZ-3は初めてのカメラなので記念として手元に置いておく)
このマニュアルフォーカスカメラはそのくらい味がある。
ワインダーを装着しているのだが、ガシャンとシャッターが切れたあとに、ジャーっと巻き上げる音が最高である。
全面マットのスクリーンに交換してあるファインダーも明るくピントの山も最高に見やすい。
ついつい現像代のことを忘れてたくさん撮ってしまいそうになるので自制心が必要だ。
デジタル全盛のご時世だ。フィルムを使うなら、あえて不便な部分を楽しみに変えてくれるカメラの方が魅力的だ。
マニュアルフォーカスだし、基本的に巻き上げも巻き戻しも手作業。
フィルムの装填も今どきのカメラのように裏蓋を閉じれば勝手にスタンバってくれる訳もなく、先端がきっちりはまっていることやツメのずれがないかを確認してから、フィルムの弛みをとり、やさしく裏蓋を閉じる。
そして、カウンターを見ながら、巻き上げ&空シャッターを繰り返す。
こんな一連の作業が儀式に思えてくるから不思議だ。
もっとも、いじってはみたいものの、はまったら大変なことになるので、中判カメラには手を出さないことにしている。(笑)
σ(^_^;の友人は禁断の2眼レフにはまってしまったらしいが・・・・・
まあ、本音を言えば、2眼とは言わないが、ペンタックス中判の645N2や67が欲しいんだが・・・・。