豚汁を広場で温めはじめると続々と人が集まってきました。
各自のお鍋をもってきたり…といってもお鍋のほとんどは水の備蓄に使用されています。
ゆいっこの大鍋は北上市の二子町から。
ここは二子の里芋が有名なところで毎年里芋祭りが開かれます。
そのときにおいしい芋の子汁が作られるのですが、その時につかう大きな大きな鍋。
頼もしいです。

それに大鍋が用意されると子どもたちのテンションもあがり、みんな覗きに来ます。
そのうちはしゃぎ声や、ふざけてじゃれあう声がそこかしこから聞こえてきました。
お天気も良く、海は穏やかで、とてもあんなことがあったように思えません。
綺麗な海と瓦礫の上を子供の笑い声が風に乗って行きました。
とてもせつなくて、とても元気づけられる不思議な光景となりました。
できあがっておにぎりも配られます。
各班の取りまとめの方が
「おにぎりは一人5個です」
と叫ぶと「え?一人5個?」と驚きの声があちこちから上がりました。
5人でおにぎり1個という過酷な状況もあったせいでしょう。
その驚きの声はとてもユーモラスで大人たちの間でも笑い声が出始めました。

いよいよ豚汁が配られます。

もちろんおかわり自由!笑

少し冷たい海風の中、豚汁の湯気の向こうに人々の笑顔が。
やはり温かい汁ものはホッとします。湯気は絶対に癒し効果があると思う!笑
それまで刺身のツマのような存在だった湯気の偉大さに気付きました。

大人も、子供も。

みなみちゃん。1歳2カ月。
ものすごい食欲だとお母さんが笑っていました。
おしりふきとか大丈夫ですか?と尋ねると大丈夫ですと穏やかな笑顔で返されました。
みなみちゃん、顔ぐらいあるおにぎりを全力でほおばって見せてくれました。

あいかちゃん。
おいしい?と聞くとご覧のピースサインを。
とてもおしゃまでプリキュアのマスクをつけて走りまわっていました。

食事がすむと、ボランティアのみなさんと現地のみなさんでお話が始まりました。
私もこの間にインタビューを。
今夜の放送でオンエアします。

こちらは年代を越えたガールズトークが展開されていました笑

こちらは「男同士」の話。
タイトルは「すけべな話」笑 でいいのか?
何回も「すけべ!」と楽しそうに叫んでいました。
男の子同士、やはり一番盛り上がる話はどこでも、どんな状況でも同じなんだなと妙に感心。
恐るべしY染色体。別名Y談染色体ですな。

インタビューに応じてくださった吉田さん。
63歳には見えません!
これから警備に行くとのこと。
午後4時から翌日朝の9時までだそうです。
車のナンバープレートの窃盗団が来ているそうです。
治安の悪化も懸念されています。
火事場泥棒や、援助物資配達強盗やら、交通がわずかでも改善されると比例して増えます。
本当に許し難い、人として最低行為ですね。また行政についての不満も率直にお話くださいました。

演歌が大好き、津田文子さん。
ゆいっこ 北上支部がこの団地を知るきっかけとなったのがこの女性です。
家で待つ、車いすの旦那さんの薬を買いに4時間も歩いているところでゆいっこの車を偶然見つけ、助けを求めてきてくれたおばあちゃんです。
これがきっかけで自宅難民の多い松峯団地を知ることとなりました。
津田さんのおかげで今日のこの日を迎えられたと言っても過言ではありません。
「来てくれるのを楽しみにしていたの」と声をかけてくださいました。
なかなかモダンで、ユーモアがあって芯の強い文子さんの笑顔にまた会えて嬉しくなりました。

秋田県、横手市からボランティアに参加してくださったmanaさんと塾の生徒のみなさんです。
なんとmanaさんは「北上を楽しくする音楽祭」に来てくださり、大のRAGファンで、このブログを通じて今回参加してくださったんです。
すごい。まさにat the circle★!!笑
ありがとうございました!また機会があればお会いしましょう^^
さて、最後にこの団地の区長さんから、ゆいっこ会長の司東道雄さんへの謝辞がありました。

司東さんはお坊さんです。連日のハードワークで髪がちょっとロン毛になってます。
区長さんが号令をかけると団地の方々が集まり、取り囲んでいました。
その際の区長さんのお話はとても力強く、感動的でゆいっこの中では涙する人もたくさんいました。
「食事もさることながら、団地のみなさんの笑顔が久しぶりに見れて嬉しかった」
と大きな声で言ってくださいました。
「必ずおかえしに行きます」とも。
それは復興の願いを込めた言葉でした。もちろんお返しをしてほしいわけではありません。
その日を心待ちにしたいと思います。
「ありがとう」という言葉をあちこちで何度も耳にしました。
帰りはあちこちで新しい電信柱を見かけました。
早く、この高台まで届きますように。
松峯に明りが灯る日を待ち望んでいます。
この松峯団地のようなあまり知られていない集落や、自宅難民のみなさんがたくさんいます。
小回りがきく民間の足の力でなんとか見つけて、救援したいですね。
情報をください。
そして現地の方は通信手段がとれたらどんどんSOSを出してほしいです。
あなたを見つけたい。
それから、内陸では「援助したけれどできない、自分達もギリギリだ」という方もたくさんいらっしゃいます。
内陸も被災地です。どうぞ、そのような気持ちにならず、お過ごしください。
私も余裕があって参加しているわけではありません。
大きな流れの中で、たまたまこのポジションに「任命された」のだと解釈しています。
日々、出きることしかやれません。
今はみなさんがそれぞれの役割を淡々とこなしていくのが正解だと思っています。
助け合って、暗い気持ちにならず、一緒に頑張っていきましょう!
~負けるな東北!僕らは故郷をあきらめない!~
at the circle☆繋がってる僕ら。頑張れの火でありがとうを灯す運動