第6旅第4章:小海線 | もこ太郎の平成阿房列車

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話が前後してしまったが、今回の旅の目的は、姨捨駅で夜景を見ることであった。


2011年10月9日

私は鉄道の日記念きっぷを使って、姨捨まで行くことにした。


乗り放題の、鉄道の日記念きっぷを使うという理由から、始発から目いっぱい列車に乗りたかった。

しかしそうすると、本庄から最速で14時過ぎには姨捨に着いてしまう計算になる。


なので、なるべく大回りして姨捨を訪れたかった。


東京まで出て(或いは湘南新宿ラインを使用して)東海道線経由で、富士から身延線に乗り入れ、甲府~松本を経由する、

或いは上越線経由で、越後川口から飯山線に乗り入れ、長野を経由する。

どちらのルートでも姨捨には夕方以降に訪れることになり、普通に考えれば上記のどちらかのルートを進むことになるだろう。


しかし私は、幹線路線ではなく、なるべく地方交通線を優先して乗ってみたかった。

その結果、序章 で記載した、1日で地方交通線2本を完乗できるような、少々奇をてらったルートになってしまった。



八高線経由で八王子、そこから中央本線で小淵沢まで移動した。


島式ホームを2つ有する小淵沢駅は、1、2番線が中央本線、3番線は退避線でホームは無く、4、5番線が小海線のホームとなっている。



今回は、この小海線に乗ってみようと思った。
終点「小諸駅」まで単線・非電化のこの路線は「八ヶ岳高原線」という愛称からもわかるが、かなり標高の高いところを走るとの事。



4、5番線に移動してみると、明らかに1、2番線と様子が異なる。


ポップな印象の標識が取り付けられている駅名標、


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ホーム上に設置されている、ログハウス風の売店。


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既に観光路線の様相を呈している。


そして4番線には、見慣れない車両が出発を待っていた。


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この車両は「キハE200系」。

これは世界で初めての営業用の、そしてJR東日本で唯一の「ハイブリッド鉄道車両」ということである。

車の世界だけでなく、鉄道の世界においてもCO2問題の取り組みは進んでいるようだ。


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発車は蓄電池の電力を使って、通常走行での加速時はディーゼルを使って、ブレーキの時に充電する…
あまり詳しくは無いが、ハイブリッド自動車と同じ原理かと思われる。

このキハE200系は、小海線でしか運営されていないようだ。


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車内に限っては、今朝八高線で乗ってきたキハ110系と同じ構造をしているようだ。

私は4人用でなく、2人用のクロスシートに、進行方向を向いて腰かける。


発車時間が近づくと、観光客らしい人たちが続々と乗車してくる。

たちまち車内は満員になってしまった。




13時14分

キハE200系は、小諸に向けて出発した。


発車は想像を超えるほどの静寂性だ。

ディーゼルカーであることを、微塵も感じさせない。


小淵沢駅を発つと、列車はしばらく中央本線の線路と並走するが、この間は小海線の線路だけ、勾配を上っていく。

ほどなくして中央本線と別れを告げるが如く、列車は大きくゆっくり右に旋回を始める。

180度程回転を続け、ようやく直線に入った後も、勾配を上り続けながら隣の駅「甲斐小泉(かいこいずみ)駅」に到着する。

この駅は既に標高1000mを超えている。


その後も列車はどんどん勾配を上っていく。

気圧の変化のせいか、トンネルに入った時のような違和感が時々耳に走る。

車窓は非常に清々しい景色を映し続ける。


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日本を代表するリゾート避暑地「清里(きよさと)」を通過したあと、テープの車内放送にて案内が入る。



「次は、空に一番近い駅、野辺山です」



その野辺山駅に到着。


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少し長めの停車時間があったので、一旦下車してみた。

車内放送の「空に一番近い駅」という意味は、ホームに降りてみると分かった。


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この野辺山駅は、「標高が日本一高い鉄道の駅」という事だ。

確かにホームに立っていると、空気が冷たく感じる。


それにしても標高1345.67mとは、キリのいい数字だ。


改札を抜け駅舎を見てみると、洋風の建物は澄んだ空気の高原に誇らしげに佇むようであった。


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この小海線、日本中の標高の高い駅10傑のうち、9駅を有するという、まさに高原鉄道だ。


野辺山を過ぎた後も、信州の山中を進む小海線、緑の映える景色がいつまでも広がり続ける。


もこ太郎の平成阿房列車

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2時間余りの高原の大パノラマは、姨捨にたどり着く前に、私の心をずいぶん癒してくれた。


ぜひもう一度乗ってみたい路線である。



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