2023年3月18日(土)サントリーホール
シュポア:ヴァイオリン協奏曲 第8番 イ短調 op.47 「劇唱の形式で」
ベートーヴェン:交響曲 第1番 ハ長調 op.21
メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲 第8番 ニ長調(管弦楽版)
指揮&ヴァイオリン:佐藤俊介
シティフィルからはしご。
演目はまったく興味ない曲だったが、水谷さんが最後なので雨の中行ってきた。
いつもいるおじさんもはしごしていた。彼はシティも東響も会員なのだろう。
そういや今期、私は東響会員だった。夫の病気でバタバタしたのと演目がイマイチのときは欠席していたので、かなりチケットを無駄にしていた。新日本もしかり。今後はやはり以前のスタイルのようにどこの会員にもならず、興味のある回のみ行くつもりだ。
佐藤俊介さんはお初。まったく存じ上げない人だが、めっちゃくちゃよかった。マケラばりによかった。
スピード感やオケをグワングワンと自在に鳴らす手腕、ちょっとびっくりした。
冒頭に書いた「まったく興味ない曲のみ」がこんなにも美しく前のめりで聞くことになるとは開演前には思っても見なかった。
シュポアに関しては名前も初めて知った。
これは指揮者の弾き振り。演奏を聞く前は水谷さんがやりゃいいのに、と思っていたが、いやはや演奏を聞くとなんという躍動感。ところどころでパガニーニのような超絶技巧を挟みながらも美しい戦慄。
えーすごいいいじゃ〜ん、と集中することができた。
ベト1は初めて聞くと思う。こちらもめちゃくちゃ良かった。
ベトなんていいと思うのは7か8くらいで、あとはもう勘弁してくれと思っていたが、1番をそういえば聞いたことがなかった。しかしこれ、佐藤さんだから良かったんじゃないかと思う。ベトがこんなにいいと思ったことはないかも。
メンデも素晴らしい。何度もオケの音が目にみえるように感じた。面白い。ここまでに自在に音を操る指揮者というと、ネルソンスとマケラがパッと浮かぶ。佐藤さんも間違いなく彼らと同様だと思った。
水谷さんが最後だから、、と思ってサントリーに行ったものの結局はオケの演奏が素晴らしすぎて、嬉しい誤算だった。
そしてトランペットとホルンが古楽器だった。
トランペットにおいては、あんな形は初めて見た。バロックトランペットというのだろうか。ネットで同じような形を調べるとそう書いてあった。
さて、水谷さんには花束贈呈がなかった。しかし、最後は客席に呼び出されステージを1周。愛されたコンマス。客は大いに称えた。
とっても寂しくなる。東響の顔がいなくなるのは悲しい。しかし彼はさらに飛躍するのだろう。
他にも荒木奏美[首席オーボエ]、大野雄太[首席ホルン]、ジョナサン・ハミル[首席ホルン]、景山梨乃[首席ハープ]の4名が退団。大野さんは今日いたと思う。みんなが指差していたから。
この3月で5人が退団。
条件が悪いのだろう。いまより悪い条件を求める人間はいないから。
日本はどうなってしまうのだろうと、、、、とても考える。