2023年1月13日〈金〉 サントリーホール
黛敏郎:曼荼羅交響曲
マーラー:交響曲第6番「悲劇的」
指揮=山田和樹
前半、後半ともに素晴らしかった!
黛敏郎は、ピアノ、ハープ、チェレスタがオケの中央に配置されているのも面白い。
ぶっちゃけ前半の1曲目:金剛界曼荼羅は「あーはいはい、これ系ね」と武満系のよくわからん現代曲で退屈だなと思ったが、2曲目の中盤くらいから面白くなってきた。
NMLでの予習ではまったくわからなかったが、生演奏を聞くとティンパニとチューバの掛け合いというか、そこの部分がとてもかっこよく感じた。
チューバがチベット密教で使われるラグドゥンという楽器を彷彿とさせた。それはこの曲が曼荼羅だから?
それと、打楽器で仏間や寺で見る「チーン」と鳴らすあれがあった。あれ楽器にしちゃっていいのか? まぁ日本人が作曲したので問題ないのだろうが、少々びっくりした。西洋人の作曲家があれを楽器にしてたらかなり引く。
さて後半のマーラー。
めちゃめちゃよかった!
出だしのテンポからやられた。非常に快活、ワクワクする出だし。
ヤマカズさんといえば何年か前に日本フィルとマーラー全曲をやったが、その時の何倍もよかった気がする。
先ほどの黛敏郎で使用した中央のチェレスタだけその場に残り、ステージギリギリの超大編成。
ハンマーは最後尾の中央。珍しい配置だと思った。
第2楽章はスケルツォ。私はこの順番の方が好きかな。
白眉は第3楽章。ブル7の第2楽章を彷彿とさせる美しさ。この表現は本当に昇天もの。音に厚みがあり、その厚みを抱えたまま遠くまで広がっていくような感じ。心洗われる演奏に白目を剥いていたかもしれない(笑)
意表をついてP席裏からカウベル。
黛の第2楽章くらいから「あ〜そういえば今日は久々に読響だった」と思ったのが、やはり演奏がうまいのだ。以前にも書いたが、私は日本オケの中だったら読響の音が1番好きだと今日改めて思った。
第4楽章も圧巻。
ホルン9人のベルアップは壮観だ。
ハンマーは2回。
いやぁ〜平日になんという聞き応え。お腹いっぱい。今年の演奏会も幸先いいと思う快演だった。
もちろんヤマカズさんのソロカーテンコールあり。
いつも思うが、読響の高齢客は演奏が終わるとさっさと帰る。もうちょっと余韻を楽しめばいいのになと思う。
しかし、読響の集客力は本当にすごい。超コロナ真っ只中であのN響や都響で閑古鳥が鳴いている時でもほぼ満員だったし。オケのメンバーもガラガラよりお客がたくさんいる方がやりがいがあるだろう。そんなこんなで読響にはパワーがあるのでは?とも勝手に思った。
今日は日テレが入ってた。