夜鳴きうぐいす/イオランタ | クラシックコンサート鑑賞日記

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コンサートの余韻を楽しむブログ

2021年4月6日(火)新国立劇場オペラパレス

 

【指 揮】高関 健
【演出・美術・衣裳】ヤニス・コッコス
【アーティスティック・コラボレーター】アンヌ・ブランカール
【照 明】ヴィニチオ・ケリ
【映 像】エリック・デュラント
【振 付】ナタリー・ヴァン・パリス

『夜鳴きうぐいす』
【夜鳴きうぐいす】三宅理恵
【料理人】針生美智子
【漁師】伊藤達人
【中国の皇帝】吉川健一
【侍従】ヴィタリ・ユシュマノフ
【僧侶】志村文彦
【死神】山下牧子
【三人の日本の使者たち】高橋正尚/濱松孝行/青地英幸


『イオランタ』
【ルネ】妻屋秀和
【ロベルト】井上大聞
【ヴォデモン伯爵】内山信吾
【エブン=ハキア】ヴィタリ・ユシュマノフ
【アルメリック】村上公太
【ベルトラン】大塚博章
【イオランタ】大隅智佳子
【マルタ】山下牧子
【ブリギッタ】日比野幸
【ラウラ】富岡明子

【合 唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

 

 

 

ロシアオペラでかつ珍しい演目。

今回も快適なオペラパレスで楽しめた。

最近、月1でオペラに行くようになっている。

東文は狭すぎてしんどいが、オペラパレスはそうした心配がないのがよい。

 

前半の夜鳴きうぐいすは、なんとも言えない独特でオリエンタルな世界観。ヤニス・コッコスの演出に釘付け。

黒縁取りでセンスのいい衣装に見惚れたし、提灯や稲妻の光るオブジェなど、POPアートのよう。

また死神の演出も面白い。なんとなくディズニーランドのアトラクションの楽しいけどちょっとコワイ感じに似ている。

 

舞台が中国だというのは本番を見るまで知らなかった。

このオペラに出てくる日本の位置付けがなんとも微妙。顔や手にLEDが巡らされ正体不明で怪しい人物の演出。なんとなく悪者というか、ずる賢い雰囲気。日本はどんな印象を持たれていたのか。

 

伊藤達人さんとうぐいすの三宅理恵さんの声が素晴らしい。三宅さんはまさにうぐいすだった。よく通る透明感のある声。

 

わっと盛り上がるオペラでもないし、なんとなくふわふわして終わる。不思議な気分になるオペラだった。
 
 
対してイオランタは明確なストーリーに美しくたくましさも感じる素晴らしい音楽で見応えがある。
イオランタとヴォデモンの二重唱で爆泣。美しすぎる。堂々たる歌声、美しい旋律、こちらも勇気をもらえるような歌で思い出して今もうるうるしている(笑)
この二重唱、交響曲第5番の第4楽章にちょっと似てるなと思った。
 

歌手はみなさん素晴らしかった。イオランタの大隅智佳子さんの声も表現力も素晴らしい。

ブロガーさんのブログを読むと、大隅智佳子さんとヴォデモンの内山信吾さんは本当の夫婦と書いてあってびっくり。

 

ゲルギエフがチャイコフェスをやったときに、イオランタではなくマゼッパを選んだのはなぜだろう。

マゼッパはマゼッパで驚愕の名演だったが、昨日あまりに良かったのでイオランタも聞いてみたい。

 

それにしても歌手のみなさんはドイツ語、イタリア語のほかにロシア語でも歌うというのはどういう脳の構造なのか。

本当に凄いと思う。