アリス=紗良・オット ピアノリサイタル | クラシックコンサート鑑賞日記

クラシックコンサート鑑賞日記

コンサートの余韻を楽しむブログ

2018年9月27日㈭ 東京オペラシティ

ドビュッシー:ベルガマスク組曲
ショパン:ノクターン第1番 変ロ短調 Op. 9-1
ショパン:ノクターン第2番 変ホ長調 Op. 9-2
ショパン:ノクターン第13番 ハ短調 Op. 48-1
ショパン:バラード第1番 ト短調 Op. 23
ドビュッシー:夢想
サティ:グノシエンヌ 第1番
サティ:ジムノぺディ 第1番
サティ:グノシエンヌ 第3番
ラヴェル:夜のガスパール
【アンコール】
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ


今日も好き好んで行く演目ではないが、アリスさんがどんな演奏をするのか聴きたくて、夢倶楽部の先行予約でチケットを購入。
今回もいい席が取れた。

とてもワールドを持っている人だった。

彼女は、外見が非常に得している部分があると思う。
かわいい。
細くて華奢、独特な髪型も似合っている。

演奏前のスピーチとか(インタビューもあったようだが、これは間に合わなかった)、裸足であるとか、メディア的にもウケがいいだろう。

テレビにも出たらしい。
今田耕司から花も届いていた。

演奏は、前半で弱音を活かした曲が得意なのがわかった。

ただ、ショパンのバラードをそこまで力強く弾く?という気持ちもあった。

後半、私は特にサティがとても感動した。
ゆったりとした弱音から心地の良い倦怠感すら感じる。こんな演奏するのはさすがだ。
なんとも言えない気持ちになった。

なぜか、場末のスナックで、まだ40代くらいの加賀まりこがタバコを燻らしながら色っぽく途方に暮れている情景が浮かんだ(笑)。
非現実的な空間をゆったりと抽象的に表現し、非常に美しかった。

夜のガスパールは、前半のバラード同様、ラストで狂ったように激しく演奏していたが、そんなに??と思ってしまう。

冒頭のスピーチでも話していた通り、父親が大病をしていた時に弾いていたということで、泣きながら演奏していた。

それにしても、私はいつもプロのピアニストでも大変な超絶技巧満載の派手な曲ばかり好きで聴きに行っているので、到底自分には弾けないわけで、ただただ感動しリスペクトしていたわけだが、今日のように自分でも弾けるような曲をプロが弾いたら、当たり前だけど、演奏の魅力が完全に、圧倒的に違うということに改めて感動してしまった。
アリスさんのサティで映画が1本できると思うくらいだった。

コアなファンが多いのは頷ける。
スタオベしていた人もいた。



今日の隣は、演奏中、しかも静かな曲が多い中、ずーーーーーーっと自分の無精髭を指の腹で撫で続け、ジャリジャリが永遠に続いた。
気持ち悪いし、非常に不愉快。
こんな静かな空間でまでヒゲをいじるのがやめられないなら、癖になってるのだろう。電車とか家でも常にやってると思う。